第2話 花の散る涙


  春風、芽吹く、消える恋と燃えかす


  新緑を望む。


  窓辺、さらう、愛欲の隙間と流れる笑い声


  破壊を臨む。


  小さなことで気が沈み私たちは這い上がれない


  生ぬるい夢を踏みにじって滲んだ汗と金


  救いがない国だと見立てた自尊の盾


  また一つ童心を犠牲にオトナになる


  ため息、たばこ、焦げた卵の匂い。


  白紙の混沌。


  笑顔と酒、濁った目と希望論、湿った僕とキミ


  時間が残す情熱を見事に腐らせた僕らは歩く


  歩き続けて延々と探し回る


  花の散る涙を知るために。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る