つかさ過去編
第22話 妖襲撃
昨日と同じように朝食を食べ、授業をして、昼食を食べ、授業をして、夕食を食べ、疲れ果て、時刻は19時。教師寮で休んでいたときだ。
部屋を誰かがノックしていきた。
誰だろうと小窓から除くと...そこには。
「え、なんでっ」
そこには見覚えのある顔が...。
なんでそこにいらっしゃるの?我が妹よ。
や、やばい正体がバレたか?
「あの、ワルド教授。少し用がありまして、お話できないでしょうか...。」
やべどうしよう。え〜と取り敢えずは...
「えと、あ~いまは少し忙しいので、後日で構いませんか?」
とドア越しに言ってみる。
「あと、そのできれば今日がいいのですが...。」
うーん。かわいい。しゃあない可愛い妹のためだ。バレるわけもないし出てやるかぁ。
「は、はいではどうぞ入ってください。と言うと妹は部屋に入ってくる。」
すると...。
「ふん!やっぱりその程度ね!噂ではイケメンだの何だの言われてたけどやっぱりお兄ちゃんのほうがイケメンだわ!」
「え?」
あまりにも突拍子もない言動に驚く僕。
「ふふ。お兄ちゃんがあんたに負けるわけないんだからねーだ。」
といって部屋を出ていった。うん。他の教授に同じようなことしてないよね?大丈夫だよね?
不安になった今日このごろであった。
それから少しして気がつけば0時。そろそろ寝なくては、と部屋の明かりをけして布団にくるまる。
すると...。
ドッカーーーーーーーン
と大きな音。え。何?
驚いてベッドから飛び起きた僕は窓から様子を見る。
すると、あれま学校内に巨大な影。あれは...。
推定レベル1900くらいだな。ちゃんと伝説級だ。
ここは僕の出番だな。
「とうっ。」
窓から飛び降り、地面に着地。
大嶽丸と向かい合う。
他の教師や生徒が間違って入らないようにっと結界を張って。
「よしでは討伐といこう。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【学園長side】
ワシは爆発音によって起きた。窓から外を眺めるすると、
!?あれは、、、なんだ。あのような魔物、いや魔物とは違う。あれは鬼だ!古き伝承の鬼!私では手も足も出まい...。
そしてこの
!?結界が破れとる!つかさに張り直してもらったあの頑丈な結界が、破壊じゃと!?
ああ、どうしたものか...。
刹那脳内に声が響く。
「おーい学園長。
「つ、つかさなのか?安心しろワシですら動けぬ。生徒も動けんだろうな。」
「え?まじ?おけじゃあ僕が対処するから〜じゃね〜」
「え?お、おーいつかさ?...切りおった。」
あれが
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さあてどう倒そうかな。」
と考えていると大嶽丸が大きな棍棒を振り下ろしてくる。
グァアアアア!!
「あー怖い怖い。」
と言いながら棍棒を受け流す。
ドッカーン!
うへぇ相変わらずの怪力。
受け流した直後に雷ドーン。
このコンボ昔は苦労したなぁ。
大嶽丸は全長3丈2寸ほどの鬼神で、暴風雨や雷鳴、火の雨など神通力を操る事ができると伝承で書かれている。が、実際は誇張がしすぎていたのか、せいぜい全長5メートルほど。雷を落とすことはできるがそれ以外は特別な力を持つわけではない。
目と腕が4つ。の赤い見た目をしており、筋肉ムキムキのザ・鬼って感じだ。
その怪力はただのチョップで地面に地下30mほどのひびを入れるほどだ。
だが、まあここではその怪力で壊せるものはない。僕の体も物理攻撃にはめっぽう強いし、結界が張ってあるから地面にヒビが入る心配もない。それに多分あいつが壊したわけじゃないし、
え?あいつ結界壊してたじゃんて?あれはまあ低級結界。もともと張ってあったものよりは丈夫だけどまあ僕が軽く力を入れて殴ったら割れちゃうかなってぐらいの結界。
それより、どうしよっかなぁ。そこで見ている誰かさんにも見せつけたいし、符使うかぁ。
「【呪符:神葬呪】」
そう僕は唱え、そいつに向かって一枚の符を飛ばす。符が奴に当たった瞬間、棍棒をぶん回していた大嶽丸は灰になって消えた。
うん。よっわ。まあレベル1900ぐらいなら余裕か。
「で、お前何してるの?」
「っ、なぜわかった。」
僕が振り返ると大嶽丸が居た場所に影が差し人が現れる。
「いや、空間把握で、、、。で、君も
「、、、ああ。そうだな。正直舐めていたよ...。【妖術:破結界】」
そいつがそう言うと、周りに張っていた結界が崩壊する。
「あ~やっぱりお前が結界破ってたかぁ。」
「我らが神。【妖神】様を邪魔する愚か者よ。跪け!我こそは神厄級の大妖怪であり、風神!!【大天狗】だ!」
そいつがそう言った途端。やつの背中から黒い羽が伸びる。そしてやつの目が赤く光った。長く艶の濃い黒髪に思わず見とれそうになったが、見とれている暇などないといわんばかりに風の刃を放ってくる。これは弾幕ゲーなどという生ぬるいもんじゃない。隙間などない。つまり避けさせる気はない。全方位を風の刃で隙間なく埋めるこの技。僕は知っている。確か名前は――
「【妖術:風刃繭】」
そいつがそういった瞬間。それらが一気に圧縮し、全方向から僕に向けて繭をかたどるように風の刃が放たれる。
風の刃は僕を切り刻む...はずだった。僕は避けなかったし、避けるつもりもなかった。
「なっ!なぜ無傷なのだ!」
「?だって物理攻撃は効かないからね〜」
「くっ!ならばこれはどうだ!【妖術:乱暴雷風】」
おっと嵐じゃん。ならちょうどいい。彼を呼ぶとしよう。
「【召喚――
僕が唱えると、僕の背後が輝き
「昨日ぶりだな」
『我が主。昨日ぶりだな。で、敵はアレか?』
「そそ、あれ頼んでいい?」
『御意』
「なんだ?神獣か?ハッハッハ。私は大妖怪にして風神。神獣ごときに負けるわけが、?」
そいつが喋り終わることはなかった。
「あっという間だったな。」
『我にとって思い上がっている神を倒すなど造作もないことだ。』
「君を呼ぶ必要。なかったかもな。」
『いえ外の世界にふれることができてとても嬉しいです。』
「そうか。なら良かった。じゃ。お疲れさん!またね〜。」
『御意』
そう言って
あっいたい。いたい。目が、痛い。【術式】最近暴れるんだよなぁ。
そう思いながら僕は部屋に戻り、ベッドに横たわった。
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