第21話 今話題の...
突然創り出された聖剣らしき剣に生徒たちは驚き教室は騒然としていた。
「教授、あの剣作っても一切疲労してないぞ!」
「聖剣を創る魔力量なんて莫大な量が必要なはずだ!それこそ生命力を削っても足りるかわからないぞ。」
「なんでそんなに余裕そうなんだ!僕は確かに創れといった!が、創るなんて思わないではないかあ!」
...バレてない。スキルを使っていたから魔力ほとんど使ってないなんてバレてない。
はっきり言おう。僕の魔力量は1000だ。この世界でも少なくとも2000ある人間がおおいのではないだろうか?ではなぜ手元が光ったのか。
説明しよう。僕の魔力量だと使える魔法はせいぜい初級魔法程度。だが逆に言えば初級魔法なら数回使える魔力はある。魔法の威力は魔力量と"スキル"によって変わる。
僕の場合はスキル【魔術の極地】を持っている。初級魔法にキャパオーバーの魔力を込めて何度も撃っていたら習得したスキルだ。
このスキルの効果は常時魔法の威力、効果が×500になるというもので、それに加え少し魔力をこめると例の入学試験事件のように威力が化け物になるのである。
その力を使い、初級光属性魔法【
ではどうやって聖剣を生み出したか。それはスキル【創造者】である。生み出したいと思ったものを神に申請し、許可が下りれば無償で作り出したいものを作り出せるというすごいスキルである。ちなみに女神に確認したところ即オッケーだった。
ゴーン…ゴ〜ン。
「おっと終業のチャイムだ。今日はこれまで。明日までに魔法応用学教科書10ページまで予習しておくこと。それでは終わります。」
こうして無事?記念すべきになのかわからない初授業が終わったのであった。
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〈ソフィア視点〉
今は昼休み。私は昼食を食べに食堂に行っていた。
ボッチ飯...。友達?なんだろうそれ。いままで兄と母以外とろくに関わってこなかったからか、どのように喋れば良いのかわからないのだ。
寮生活だが、物語のように一部屋二人ではなく、一人一部屋。快適だが、友達ができない。
ああ、もう孤立してしまった。お兄ちゃんがここにいればなぁ。
お兄ちゃんと二人きりで過ごす予定だったため、他人と関わる気はいっさいなかったのだが、お兄ちゃんが世界救うための旅に行ったため兄と過ごすことも叶わず、ボッチ飯。どうしたものかぁ。そんなことを考えて食堂の端っこでナポリタンを食べていると、噂話が聞こえてきた。
「ねえねえ聞いた?魔法応用学の教授めっちゃやばいんだって!!」
「あ!それ知ってる!なんてたって聖剣を創り出したんだって!!」
「そうそう!一切疲労した様子もなかったみたいだし!」
「そ、それにちょっとイケメンだよね。」
「わかる!お兄さん系イケメンだよね!」
「でもさ、それでいて僕一人称なのギャップやばくない?」
「わかる〜!ギャップ萌えだわぁ」
「私告白しちゃおっかな?」
「え〜やめときなよ教授と生徒はまずいってぇ」
「禁断の恋!」
「萌えちゃう!」
「「萌え萌えだわぁ!!」」
なに?聖剣が創れる?うちのお兄ちゃんだってできるし!多分!(正解というか本院です。)
イケメン?うちのお兄ちゃんのほうがかっこいいに決まってる!
その生意気教授、叩き潰してやろうじゃないの!
お兄ちゃんより弱いのにお兄ちゃんより人気なのは許せない!
ここに世界一めんどくさい妹爆誕。したのであった。
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〈久々の魔王様〉
「…おい。お前ら人間気にしてる暇ないぞ。何だあの化け物龍は。やばすぎだろ。あの山一瞬で崩れたぞ。お前らにそんなことできるか?」
第二席ラヌダルが答える。
「ま、魔王様御冗談を。我らのようなLv.70代の魔族が相手できるとでも?」
魔王が顔をしかめながら言った。
「...あまり言いたくないが、我でもきついやもしれぬ。」
「な、なんと!?魔王様でも!?」
「ど、どうすればよいのよ!」
「やばい...魔王様...勝てないかも」
騒然とする魔王城玉座。
「…では、本日の会議はここで終わる。各自作戦に移れ。我は部屋でちと休む。」
「「「「「「
我は魔王、ヴァル・ド・レグリア。
忌まわしき勇者に敗北してから100年。魔王として復活し、平和ボケしている人間を叩き潰してやろうと思っていたのだが...。
「さて、どうしたものか...。あの龍。我を倒した勇者と同等の力、いやそれ以上の力を持っていると思われる...。」
『我を使え。我ならその龍に勝てる。』
「!誰だ。名を名乗れ。」
『われこそは破壊神ウリウス・アルドかつて竜王と相打ちした邪竜である、堕神だ。』
「破壊神ウリウス・アルド?我はそんな神知らんぞ。ホラ吹きが!」
『だまれ。お前はただ人を滅ぼせば良い。我らが力を貸そうと言うのだ。我が主のため人を滅ぼせ。もし協力するなら我の加護を授ける。』
まあよい。もしコヤツが嘘をついていたとしたら加護などもらえぬ。
もし本当の神ならば加護がつくはずどちらにしろマイナスには働かない。
そして結局人族は滅ぼすからな。
「…いいだろう。加護を渡せ。我は人族を滅ぼす。」
『そうか。ならばソナタに我が加護を。』
「おお。力が湧いてくる。神よ!ありがたき幸せ!」
『よい。ソナタはただひたすらに人族を滅ぼせばよいのだからな。」
「御意!我は貴方様に忠誠を。」
『せいぜい頑張れ。』
「はっ!」
魔王は微笑んだ。そしていった。
「我こそは破壊神様の使徒なり!」
と。
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