第8話  異世界の妖と神

【つかさ視点】

 う〜んあのお姉さんが準備してる魔法厄介だなあ...最高速で動けば避けられそうだけど...そんなことをすれば実力が露見しちゃうし...


 ※空間つくった時点で実力は高いとバレてます。


 そうだねぇ...ここは結界で防ぐかあ...。

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【アルトスティナ王国騎士団長エレーネ視点】

 さあどうする...。青年。君は気づくのかい?この魔法に。

 ドッカーン...。

 彼に【聖なる矢ホーリーアロー】は向かっていき直撃した。


「はあ。彼死んでたないといいけど...。」

 私は彼が倒れているであろう場所に歩み寄ろうとする。


「お姉さん不意打ちは良くないよ?」


 後ろから声ッ!!

 とっさに剣で防ぐ。そこには彼がいた。


「なんで...動いて...。」


「結界で防いだんだ〜。それにしてもあの魔法速いね!光速かな?」


「...あの魔法が見えたの?」

 使用者の私でさえ目で追えないのに...。

「うん。普通に見えるよ?光速ぐらいなら。」

 光速を普通に視認できるなんておかしい。しかも【聖なる矢ホリーアロー】を視認してから結界を展開して防いだというの?結界を使える人なんて賢者様ぐらいなのに...。しかもその高度な技術を光を越える速度で余裕そうに使用する...。おかしい。それしか言えない...。そこまでの力をどこで手に入れたの?かろうじて平和なこの世界で...。


【女神視点】

 『彼女は勘違いしてるわね...。』


 女神は知っていた。彼の防御力を持つ結界の秘密を。


『彼がその技術を身に着けたのは彼の真の故郷である世界のニホンという国。その力の名をオンミョウジュツと呼ぶ。オンミョウジュツとやらは結界術や封魔術?のようなものだっていってたわね。で、つかさはあっちの世界で最強の

 そこのアヤカシというものは一匹一匹が私ぐらいの強さだったらしいわ。

 つかさが言うにはね。つまり彼は殺そうとすればいつでも私を殺れる。

 つかさは私の実力を測れるほどの実力を持ってるってことね...。

 嘘だと思わなかったのって?はじめは疑ってたわ。けどね、今は信じる。だって今自分の目の前にそいつが...アヤカシがいるのだから。余所見する程度の余裕はあるけども...彼らは一匹じゃない。たくさんいるのだ。だからこそ油断はできない。それに私は一匹も倒せてない。私は世界の境界線を一層強く示しただけ。でも彼らは世界の壁を飛び越えようとしている。それは大問題だ。異世界の者が一人ならともかく、多く入ってきてはならない。なぜならば世界の理を変えてしまう可能性があるからだ。それに神に張り合える生き物がここまで多く入ってしまえば世界なんぞすぐ滅びるだろう。特に人間なんかは一瞬だ。魔物も魔族も人間も滅びてしまうだろう...。』


「彼らは一体どこへ向かおうというのだろうか...。なぜこの世界を目指すのだろうか...。」


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【つかさ視点】

 さてと彼女を傷つけないように降参させるにはどうすればいいかな...。

 あんまり傷をつけたくないんだよね〜。ソフィアが魔王討伐するときに手伝ってくれそうだし...。できるだけ仲良くなりたい...。けど相手の手札も見ていきたい...。

 少し攻勢に出てみるか...。


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【アルトスティナ王国騎士団長エレーネ視点】

「くっ...」彼が攻勢にでてきた。正直【剣聖】を使ってなかったら私自身耐えられるかわからない。高速で移動しながら強烈な斬撃を放ってくる。

 反撃する隙がない。無理にでも反撃しようものなら致命傷を食らう。

 防ぐことはできるが、このままだと私の体力が持たない。

 ...この技今の私ならできるんじゃないか?【剣聖】に【身体強化】を重ねて、彼が攻撃から離れた瞬間にタイミングを合わせれば!!

光速一閃ブースト】!!

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 このときの出来事はつかさすら予想できなかった。Lv.71の人間が音速を越える光速に近い速度でつかさの眼前に迫ったのである。

「なッ!!」

 つかさは驚いていた。自分の目の前にいる才能の塊に...。

 まだ一切磨かれていないような宝石を見たつかさは磨いたらどうなるのかという好奇心で溢れていた。

 次の瞬間。つかさの体は一閃の斬撃によって切り裂かれた。


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『神妖対戦英雄記』

【エレーネ・トリニガン】

 アルトスティナ王国騎士団長として神妖対戦にて第三の戦果を上げたものである。

 人類としては最強格であり、第2の功績を上げたソフィア・グレンに並ぶ実力を持つ。一際目立つ技は、【光速一閃ブースト】であり、アヤカシの神の右腕を一撃で切り裂いたという逸話が残っている。


 追記:彼女についての記述は他の者に比べて多く人間に可能であるものが多いため信憑性が高い人物である。ほかの者についての詳しい情報は未だわからない。



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