七王国物語 - 聖石の謎と死の教団

序章：七王国の伝承

遠い昔、アルビオン島には、七つの王国が栄えていた。

ヴァルドリック、エオレスワイル、ノルスウェン、サングリンドール、グリマルディア、セリオステン、フェニックスフェルド。

それぞれの国は、固有の文化と伝統を育み、独自の道を歩んでいた。

しかし、かつてこの地を襲った"暗黒時代"の再来を恐れた先人たちは、各国に「守護聖石」を授けた。

グリーンハート・エメラルド、ウィンドスピア・トパーズ、フロストクラウン・サファイア、ブラッドゴールド・ルビー、ミストヴェール・アメジスト、スターダスト・ダイアモンド、フェニックスファイア・オパール。

これらの聖石は、各国の王によって大切に守られ、世界の平和を維持する役目を担っていたのだ。

魔法が当たり前に存在するこの世界では、聖石の力を引き出す術を持つ者が数多く存在した。

森を愛するヴァルドリックでは、自然と調和した魔法が生まれ、風を自在に操るエオレスワイルでは、目にも止まらぬ速さで戦場を駆ける魔法騎士団が結成された。

極寒の地ノルスウェンでは、雪と氷の魔法が発達し、豊かな鉱山を擁するサングリンドールでは、大地の恵みを活かした魔法道具が作られた。

海と霧に包まれたグリマルディアでは、幻想的な水の魔法が花開き、星々を司るセリオステンでは、古の英知が結晶した魔法陣が受け継がれた。

そして、幾度も蘇る不死鳥の如く、フェニックスフェルドの魔法使いたちは、再生と復興の技を磨き上げたのだった。

七つの国と七つの聖石、そして数多の魔法。

これらが織りなす物語の始まりは、ある孤児院の片隅で静かに幕を開けた――