定点観測日記 ～他人は見る。知る必要なしのとあるどうでもいい記録～

金曜日

「起きろー！おにぃ！朝ごはん！はいはい朝」

　今日は少し急かしてくる感じの声が聞こえて来た。

　昨日は大変情熱的な色をしていた妹だが――ってなんで今週の俺は妹のパンツばかり考えさせられるのか。

　誰か教えてくれ。

　一体何が起きているのか。

　俺には全くわからない。

　そして何度でも言うが俺は妹のパンツばかり見ている変態兄ではない。

　というか。でも今まで純白（パンツ）のパンツ――って、俺はこのミスを何回しているのか。

　まあ今までが白のみだったから。脳内に記憶――って、再再度となるが俺は変態――以下省略。

　――省略の方が長くなってないか？

　って、とにかくだ。白ばかりだった妹がいきなり色を変えたのが悪い。

　あんなの絶対気になるだろ。

　えっ？なら妹が起こしに来る前に起きていればいいだけの事？

　そうすれば仁王立ちする必要がなくなる？

　――確かに。

　いや、もちろんその方法も浮かんでいたぞ？マジで。ほんとマジで。

　決して『妹のパンツを朝から見たいから寝ています』ってことじゃないんだよ。

　なんというのか――そう。これは習慣。妹も俺もずっとしてきたことだからそれを変えるのはなかなか――というか。俺だけの問題ではないというか――と、とにかくそのことに関しては、後程にしよう。

なんせもうベッドがきしんでいるのでね。今日は起きて待つというのは手遅れだ。

　そして、ちょっと今日は急かしている感じ？だった妹のパンツ――って、マジで楽しみにしているわけじゃないからな？

　って、真っ黒だった。

「――」

「おにい。朝。朝。週の最後。頑張っていこう！」

「あっ、ああ」

「はい、はい。起きる起きる」

　俺の頭上？斜め上？まあとにかくいつも通り仁王立ちしている妹はいつも通り。

　しかし――やはりパンツが――って、黒。

　一瞬やっと短パンを覚えたか。などと俺は思ったが――あれはパンツだろう。

　だって。ほぼほぼ目の前で見ているんだぞ？見間違えるわけないだろ――って、絶対俺の妹見られているのわかっているはずなのに、なんで普通なのか。って、俺も普通と言えば普通か。頭の中で考えているだけ――って、そんなことを俺が瞬時に考えている間に妹は俺の部屋を足取り軽く出てくのだった。

　パンツの色以外ホント今まで通り。何も変わりのない妹だった――。

「――マジでなんなんだ……？」

　ホントなんで今週は妹のパンツの色が変わるのかわからない俺――って、だから俺は妹のパンツ見たいだけの変態みたいじゃないか！