こんぴら参り「SARF×カクヨム 短編こわ~い話コンテスト」

日間田葉(ひまだ よう) 

プロローグ

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 夏休みの家族旅行で僕ら家族は四国に来ていた。


 今夜は金毘羅さんの旅館で泊まって明日の朝からみんなでお参りをする予定だ。

 

 両親と妹はもう一度温泉に入ると言って部屋にいなかった。


 残された僕が一人で旅館の部屋にいたとき、ぼんやりと窓の向こうの暗闇を見ていたら火の玉のようなものがゆらゆらと揺れているのを見つけた。


 それを見たとたん、僕は知らない間に旅館から外に出て火の玉が浮かぶ橋の上に立っていた。

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