第6話【お墨付き】
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【kitchen あぐぅ】のママ あこさんを
自分の中の
“ 古い店の食堂のママ ”っていう
勝手なイメージとは違った あこさんに
軽い衝撃を受けつつも
でも…なんか…
すごく自然でいいな
笑顔……可愛いかも…
なんて思って見ていた
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「じゃあ自己紹介を…
グルグルちゃんからど〜うぞ♪」
全員が
本人はポカンとしている
「
眼鏡外してお顔見〜せてっ♪
うふふ〜楽しみねぇ♪」
そう言われやっと気付いた
慌てて眼鏡を外した
「あら♡ 想像を超えてきたわ♡
笑顔で自己紹介してね♪」
「は、はいっ…(´ρ`*)コホン
ホストは初めてなので
色々教えてください、ママ」
「はい、よくできました (*´꒳`* ノノ" パチパチ
あとは、お客様の前では最後まで
笑顔を貼り付けておきなさいね」
「あ、え…と…(´▽`;) ニカ」
「お客様の前では、よ」
「はいっ!ご指導ありがとうございます
あこママ(*´꒳`*)」
女性客目線で指導してくれるのか…
「きゃ〜♡タツアキくん可愛いわ♡
すぐに指名着くわよ!
あ、ねぇ? 源氏名もタツアキなの?」
「あ…いえ…源氏名は…」
「ジュミンだよ、あこさん
樹木の樹に明るいって書くから」
「おぉ流石ねノリちゃん
タツアキって確かに言いにくいわ
“ たっつぁん ” はオッサンぽいしね」
「たっつぁん!? ( ゚∀゚)・∵ブハッ!!
ちょ、ママ…腹痛いって(≧∇≦* )ギャハハ」
俺たちは苦笑い…(^_^;)
「じゃあ、次は金髪の
テピョンは腰に手を当てニヤリと笑うと
意気揚々と話し始める
「
源氏名も “ テピョン ” なり!
美しき
そしてドヤ顔!( *¯ ꒳¯*)ドヤァ♪
「ぎゃ〜はっはっはっ(つ∀≦。)・゚。
すごいわ〜 テピョンくん?
するする指名しちゃう♪
その
ギャップが過ぎる!お腹よじれるわ!」
お腹を抱えて笑う あこさんの目に
笑い過ぎで涙がにじんでいた
「なにがおもしろいのだ?( ˙꒳˙ )
我はなにも面白くはないぞ?
名乗っただけで笑われるとは…
ちと悲しいぞ…(´・ω・`)ショボン」
「あら〜この子に落ちたら大変(^^;)
抜け出せなくなるわね……
可愛いわぁテピョンくん♡」
「可愛い?まことか?(*˙ㅅ˙*)」
「うんうん、可愛いわよ (* ´ ³`)♡」
“ 可愛い ” と言われテピョンは
すっかりご機嫌になった
俺はそんな2人を見ながら
複雑な気持ちになっていた
めっちゃカッコよくなっていたのに
魔のNGワードが出た…
まぁ…相手は年上の女性だ…
アレはNGワードなんかじゃなくて
年下への褒め言葉だと…思おう
これからはお客様にも
言われるかもしれないから
簡単にキレないようにしないと…
(`•⤙•´ )…
そして俺の番がやって来た
ママが俺の目を見る
その瞳は明るい茶色
目を細めて優しく微笑む
その目を見ていると
心臓がドクドクと速くなる
「はい、お待たせ
まん丸お目目の
高く澄んだ可愛い声を発し
薄いピンク色の唇の
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椅子に座る俺の目の前に
あこさんが立つと
俺が少し見上げる感じになる
ち、
(; ._.))サッ
思わず目を逸らして
そのまま自己紹介を始める…
「あ……えっと…
源氏名はカタカナで “ クウガ ” です
よろしく…お願い…します…」
(;///ω///)・・・
アレ?なんか上手く話せない…
「クウガくんね? これからよろしくね
……クウガくんはシャイなのねぇ」
シャ…シャイ???
そんなことないんだけど…
「私はこの店の店主 “ あこ ” よろしくね♪」
「(; .₃.)よろしくお願いします…(ボソッ)」
パチン!
俯いた俺の視界で手を叩く あこさん
「挨拶する時は相手の目を見る!」
(;-_-))
そんなこと言われても…
俺は彼女はおろか
女の友人すらいなかったんだ…
目を見て話すのは喧嘩する時だけで…
あとは…母さん?
あ、先生!
(( ˙꒳˙ ;)チラッ
顔を上げると目が合い
ニコッと笑いかけられる( *´꒳`*)
…⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄カァ~ッ
(; ._.))サッ
む、無理だー!
「……εー(・д・`*)ハァ…」
あ…ため息をつかれてしまった…
(;_ _)
なんだよ俺…
なんでこんな…
ギュッと目を瞑って黙っていると
顎に何かが触れる感触がして
目を開けたら…
(* ´ω`)ノ))˙꒳˙ *)グイッ!!
ぎゃあ!
顎クイされたー!?
あこさんの顔が近いっ…( ˙꒳˙//)՞ ՞
(◎_◎⑉) ドキン!?
びっくりしたから心臓が…
ドキドキしてるじゃん!
「そう!そうやって
大きな目で見つめて話しかけたら
相手はイ・チ・コ・ロよ♪」
ドキ…ドキ…
そう言うと
更に顔を近づけて来る あこさん
さっきは目を合わせられなかったのに
今度は逸らせなくて俺の目は更に丸くなる
ドキン…ドキン…
あこさんは至近距離でニッコリ微笑むと
顔を傾けて更に接近する
(;゚д゚) ゴクリ…
思わず生唾を呑んだけど
あこさんの顔は俺の左へ逸れ
左耳に可愛い声がそそがれた
「頑張ってね Cherryくん♡(ボソッ)」
[[[º д º ;]]]ピシッ…
耳を疑う言葉を落とし
あこさんはサッと体を離すと
「
「Yes!! お前ら、ママのお墨付き
もらえたぞ!売れるぞ〜♪」
(=´∀`)人(´∀`=)ヽ(*´∀`)ノイェ-イ♪
「ってちょっと、コイツ寝てない?」
「あ…限界越えたかテピョン…
すいません コイツ普段から
早寝早起きなんで夜は弱いんですよ」
「は? そんな奴が
なんでウチなんかでバイトを?」
「…チャレンジャーなんで」
・・・( ˙꒫˙ )ポカーン [ノゾム]
「( ゚∀゚)・∵ブハッ!! ウケる!なんそれ!
アハハ…まぁ無理すんなって言っといて」
「はい、ありがとうございます
「ほら、好きなだけ食いな〜♪
あこさんの料理めっちゃ美味いから」
運ばれて来た料理に箸をつけると
その美味しさに深夜だということも忘れ
満腹になるまで食べた
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