第4話 魔法
「ハァハァ…、ロイドお前」
夢の中で俺、ロイドは自分の過去の記憶をたどった。
ロイドはいつも孤独で、両親からも期待されずただ自分のことを見てもらいたい一心だった。
ロイドには2歳年下の弟がいた。弟は炎と光の属性なのだが、弟は魔力量が凄まじいだけでなく魔法の才もあり、あっという間に上達していった。対して自分は魔力量も少なく魔法の才もない、そんな自分が悔しくて、毎日魔法書とむかって少しでも知識や技術を取り込もうと必死に勉強した。闇の魔法に関する魔法書は、少なくどうやって練習すれば上達するのかが分からなかった。
でも、所詮魔法は才能が全てだった。いくら知識が、増えようとその技術を取り込むことはできなかった、そこで、魔力量だけでも増やそうと死ぬのような経験を何度もした。しかし、ロイドはなぜか魔力量を増やせなかったのだろう。今は普通に増やせるが何か理由があるのだろうか。
今までのロイドの記憶を見て俺は今までのロイドへの見方を変えようと思う。ロイドは自分に魔法の才能がなく、それを努力でどうにかしようとしたがそれも駄目で、それなのに自分の弟は特とは差がどんどん開いていきしまいには両親や弟さえもロイドのことを気付かない程度で見下すような行動をしていたらい。ま、ロイド君は、気付いていたけど。すると、そんな環境の中少しでも自分のことを見てもらおうとしていた自分が嫌になって、次第にその弱い自分を守るために傲慢で高圧的な態度をとっていたんだ。最初に両親を見たときは優しそうしていたけどあれも演技だったってことだな。これでも闇の属性魔法を持っているし。
そんなロイドのことをひとつも知らずにロイドは悪いやつだと決めつけていた自分が恥ずかしい、少なくとも自分自身の記憶のロイドを肯定し味方でいようと思う。
ロイドの過酷な過去のことを知り、いっそう強くならなくてはと感じ。日々の魔力量の増大の訓練を頑張っていった。そして、魔力量がかなり増えたと感じたので魔法技量の向上の訓練を始めた。
魔法技量の向上について分かったことがある。魔法にはそれぞれ一般的に下から第一位階~第七位階まである。第五位階まで使えるといわゆる宮廷魔法使いになれる。第六位階より上になると天才の中の天才でないと扱うことが難しい。そして魔法は文字や数字を使い魔力という紙に複雑な式を構築する事で発動するようだ、位階が上がる度に必要とする容量が増え、自身の魔力量で処理できると発動できる。
このロイドは炎属性魔法は第二位階まだ使え、闇属性魔法は第一位階まで使えるようだ。
俺は記憶が戻ってからかなり魔力量が増えたと思うのでとにかく魔法の構築式を覚えていこうと思う。
あれから数週間たって思ったが魔法の構築式はものすごく難しい、一位階上がるごとに容量がものすごく増えて構築式が、多くその一部しかまだ覚えられていない。まぁ、そんなポンポンとすぐに覚えられたら今頃魔物を撲滅させて人類が覇権を握っている違いない。
しかし、構築式が不完全でも一応発動はできる威力や効果も不完全なものになるが。
「まぁ、地味に頑張るしかないか…ハァ、大変だなぁ」
その日夜、俺の身に信じられないことが起きた。
七つの美徳と七つの大罪 異世界に悪役貴族として転生し主人公ポジを黙らせます。 羽 @zingRhaphael
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