七つの美徳と七つの大罪 異世界に悪役貴族として転生し主人公ポジを黙らせます。
羽
第1話 ロイド・ファーシル
目が覚めるとそこには豪華な洋風の天井と二と黒と白を基調としたメイド服のようなものを着た数人がいた。
「おぉ~ロイドやっと目覚めたのか、大丈夫か?」
「ロイド大丈夫? 頭を打ったあの日からもう何日も目覚めてなくて心配したのよ」
まだはっきりとしない意識の中でそう声をかけられた、俺は北川周だぞ、ロイドって誰だよ…
それから数日分かったことがある、俺はどうやら[ファーシル公爵]という大貴族の長男になっているらしい、
「異世界転生ってやつか…」窓際でそう呟いた時、
扉を叩く音が聞こえた
「ロイド様、お茶をお持ちしました」
「入ってくれ」
一人のルーナというメイド入ってきた、青みがかった銀髪の長い髪に整った顔立ちの美少女、思わずドキッとしてしまう。何回見ても慣れないものだ。
「ありがとう」
「いえ、とんでもございません」ルーナはそう言ってお茶を差し出してくれる。
転生したばかりの時、この屋敷の使用人達は俺が通ると体をビクッとさせ怯えているようだった。どうやらこのロイドというのに使用人に強く当たっていたようだ。
それから日を重ねる内にロイドの記憶が流れてきた。
ロイドは15歳の公爵家の次男で見た目は白みがかった銀髪にきれいな碧眼という町歩けば必ず振り向いしまうような美少年、、しかも王都の第一魔術学園という超名門学校に通っている。しかし、このロイドとやらはめっちゃ性格が悪い、平民にたいしては「おい、そこの虫、貴族様が通るぞ道をあえろ」や「平民ごときが貴族にたてつくのか」などのなんという悪役ぶり、しかもこいつ親のコネで学園に通っているようで魔術がほとんど使えないらしい
「うん、クソ」
見た目良いんだけどなんともいう典型的な悪役貴族という感じだった。そんなわけで最初は使用人から疎ましく思われていた。
お茶を俺に差し出した後
「最近ロイド様は変われましたね」
「あぁ、なんか今までの自分が恥ずかしくなってな」
「そうですか」
「もう、前のようなロイド様にはなりませんか」
「うん、ならないよ君にも今までひどいことをしてしまっていた。 本当に申し訳ない」
「ロイド様ッ、頭を上げて下さい」
「いや、本当申し訳ないこれからは今までの自分を変えていくとする」
「っ、私はロイド様のメイドとして嬉しいです」
(俺は今のこの現状から絶対に変わる)
そうして俺は異世界に転生しロイド・ファーシルとして生きていくこととなった。
鏡で自分をみた時気付いたが、
『この首筋にある小さな羽のような模様は何だ?』
『ま、気にしてもしかたないか』
そしてそんな、ロイドの部屋の窓に一羽のフクロウが覗いていた。
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