FILE.1「桜の花」

僕は幼少期から、

祖母の影響で花が大好きです。


ですが出逢いと別れの時期に咲く、

桜の花だけは、未だに好きになれません。


桜の花って独特ですよね。

開花して喜ばれ、

散りゆく様も『綺麗』と喜ばれるんです。


他の花は、

咲いて喜ばれ、

枯れた時には悲しまれるものなんです。


よく考えると、

"最初から最後まで笑顔に出来る花"

なんでしょうけど、

僕は複雑な気持ちになってしまいます。


後もう一つ、不思議に思う事があるんです。

生き物って長い歴史の中で、

体を守る為に進化している生き物も

とても多いと思うんですよ。


でも何故、

桜は平安時代には既に咲いていながらも、

あの子達は毎年、

雨の多い時期に花を開き始めるのでしょうか?


後少し遅く咲く事が出来れば、

雨で散ってしまう事は防げるはずなのに。

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