〇〇みたいな××

ぷわなこ

ゲームをしよう

とある街の、ある日の放課後。

夕陽の教室。

高校生のサヤとミウ、二人きりの時間です。


サヤ「〇〇みたいな××ゲームを、しよう!」

ミウ「急になに」

サヤ「〇〇みたいな××ゲームを、しよう」

ミウ「なに?」

サヤ「2つの単語を挙げて、〇〇みたいな××の形で、上手いことを言うゲームだよ」

ミウ「? 例えば?」

サヤ「例えばね〜。納豆と格闘家がお題なら」

ミウ「なんだそのチョイス」

サヤ「納豆みたいな格闘家、マメがたくさんある。こんな感じ」

ミウ「あ〜〜〜なんとなく......わかった?感じ」

サヤ「豆の集合体である納豆と、鍛錬を重ねて手にマメをつくった格闘家を、マメがたくさんあるという言葉で繋いだ......みたいな?」

ミウ「拙い解説ありがとう。自信もって」

サヤ「貶してんのか?」

ミウ「もいっちょ例題欲しいな」

サヤ「え〜〜。これ考えるの難しいんだから」

ミウ「ほら、ほら早く。ねえ!!」

サヤ「うるさ。え〜、楽器みたいな学校」

ミウ「その心は?」

サヤ「4限だったり5限だったりする」

ミウ「おぉ......天才じゃん」

サヤ「ベースの弦と授業の限をかけてみました。力作です」

ミウ「最高。ご褒美のキスあげる」

サヤ「は? なんでだよ。おい、近づくなバカ」

ミウ「ご褒美みたいなキス要らないの?」

サヤ「なんだそれ要らないよ」

ミウ「冗談冗談。さ、ゲームやろう」

サヤ「はいはい。じゃあお題だすね」

ミウ「簡単なの頼むよ〜。九九みたいな算数で頼むよ」

サヤ「今ので予定よりレベル下げることにした」

ミウ「バカにしてる? うるさい口には戒めみたいなキス必要かな」

サヤ「黙って。えっと、はい。整いました」

ミウ「それ解答者のセリフだよ」

サヤ「ストーカーみたいなフェンシング。です」

ミウ「は? 簡単じゃないじゃん! インドみたいな九九じゃん」

サヤ「早く答えて」

ミウ「待って、ほんとに難しいわコレ」

サヤ「いやいいよ、ゆっくり考えて。暇だし」

ミウ「こっちは宿題途中なんだよ。え〜っと、はい。整いました」

サヤ「本当? 意外と早かったね。では、どうぞ」

ミウ「気づかぬうちに、ついてくる」

サヤ「なるほど。付いてくる&突いてくるか」

ミウ「いえす。どう?」

サヤ「まあ、ビギナーにしては良いかな」

ミウ「ご褒美のキスは?」

サヤ「しつこい。本当に欲しくて言ってんの?」

ミウ「えっ、いや......ちが」

サヤ「いや、マジで照れるなよバカ。バカ」

ミウ「......帰ろう! 今日は帰ろう!」

サヤ「用事あるから残るね」

ミウ「嘘つくな! 一緒に帰るんだよ!」

サヤ「ふふ、ごめんごめん」

ミウ「ったく......なんだよ」

サヤ「......嘘みたいに可愛いよ」

ミウ「調子にのるなよ」

サヤ「戒めみたいなキス、していいよ」

ミウ「っ! バカ! バカバカ!」


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