呪いの小屋

@mikayomu6

第1話



冷たい雨が降りしきる中、私は森の中を歩いていた。何故こんな所にいるのか、自分でもよく分からなかった。ただ、彼女の声が聞こえる気がしたからだ。


「ジェイク、早く来て。ここにいるの、怖いよ」


彼女の名前はエミリー。私の幼なじみであり、大学生活を共に過ごしてきた最愛の人だ。彼女の声は心地よく、私を引き寄せるように聞こえた。


雨が激しさを増す中、私は彼女を探しに森の奥深くへと進んだ。しかし、どんどんと濃くなる霧に視界が遮られ、彼女の声も次第に聞こえなくなっていった。


やがて、私は不気味な小屋を見つけた。その小屋から漏れる光が、私を誘うように見えた。私は小屋に入り、中を探索し始めた。


すると、奥の部屋でエミリーの姿を見つけた。彼女は椅子に縛られ、怯えた表情を浮かべていた。


「エミリー、大丈夫か?」


私が声をかけると、彼女は驚きの表情を浮かべた。しかし、その直後、彼女の表情は一変し、恐怖に歪んだ。


「ジェイク、助けて。この家には悪霊が…」


彼女の言葉が途切れると、小屋の中に不気味な気配が漂い始めた。私は彼女を助け出そうとしたが、その時、小屋の扉がバタンと閉まり、外からの鍵がかかった。


恐怖に心臓が高鳴り、私は必死で扉を開けようとした。しかし、どんなに力を込めても開かない。


すると、小屋の中で幽霊のような姿をした女性が現れた。彼女は冷たい笑みを浮かべ、エミリーと私を見下ろすようにしていた。


「ようこそ、この呪われた小屋へ」


彼女の言葉に、私は恐怖と絶望に包まれた。彼女はこの小屋に何かを呼び寄せ、私たちを巻き込んだのだ。


彼女は私たちにこの小屋の歴史を語り始めた。かつて、この小屋は愛する人を失った女性が悲しみに暮れ、呪いをかけた場所だという。


その呪いは、この小屋に入った者たちを恐怖に陥れ、永遠に抜け出せなくするものだった。私たちはその呪いの犠牲者となったのだ。


エミリーと私は絶望の中で抱き合い、この小屋の中で永遠に閉じ込められる運命を受け入れざるを得なかった。


そして、小屋の中からは私たちの悲鳴が聞こえ続けた。この小屋は、誰もが恐れる呪われた場所として、語り継がれることになるのだった。


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