第35話 耳を疑う
「……つまり
雪菜と雪乃は『ムサシ会』を復活させたい
けれど お祖父様はもう最後にすると
それで今度はお父様の『革命ムサシ会』が武蔵を仕切り出して 雪菜と雪乃はそれを止める為の対抗馬としての『新生ムサシ会』をつくった……
お祖父様にはお祖父様の名前を伏せて戦果を挙げろと……
それで落葉地区を破壊しようとしてた……ってことで合ってます?」
雪菜が一通り説明をし終えた後、雪華がまとめて言った。
「うん そういうこと」
「タイガさんと イ……インガさんは……?」
「僕達は『雨』ってとこに所属してて 長に駆り出されたってかんじ」
「『雨』…… なるほど…… 事情はわかりました けれど戦果を挙げたいのなら 別のことにするべきです」
「インガにも言われた! でもやっぱりよく分かんない」
「僕もよくわからない」
「え…… えと」
雪華はインガの方チラリと見て説明する気が無いとわかると、自分から説明し出した。
「
「平和限界…… あ は〜」
「お姉ちゃん…… やめなって」
「雪乃もどうせわかんないでしょ!」
「せ 説明しますね うーんと 単純に言うと犯罪が起こらない完璧な平和は実現しないっていうことです」
「犯罪者を捕まえても?」
「はい どんなに警察が犯罪を取り締まろうとです」
「インガそうなの?」
「そうだ」
「いいの?」
「何が?」
「元警察的に」
「そういう世界だから」
「……は」
三人は耳を疑った。
「タイガ……何つった?」
「え?」
「コイツが何?」
「元…… 確かに何も言ってなかった! インガは元警察なんだよ」
「ぅ……」
「ぃ……」
雪菜と雪乃が一回り小さくなった。
(
「え…… えと…… イ インガさんは何歳ですか……?」
「言ってない」
国家警察になる方法には大きく二通りある。
一つは、大学卒業者のみが受けれる国家警察選抜試験に合格すること。合格した後は、指定の機関で教育を受けることになる。
もう一つは、全国に二か所のみ存在する国家警察養成機関での教育を修了すること。
警養関の入試難易度は職業養成機関の中で二番目、もしく三番目である。一番難易度が高いとされているのは医師養成機関である。
(見たところ大学卒業してはなさそう…… って事は警養関出身?! や や ヤバすぎ……)
✴︎後書き
最後まで読んでくださりありがとうございます。
インガの警養関時代の話もいつか書きます。それまで読んでくれていると嬉しいです。
応援よろしくお願いします。
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