第2話 日常

研色けんしきが、出社すると。


「おはよ~、占いオタク」


「お~っす、一茂」


研色がタイムカードを押して自分のデスクに着くと、

同期の酒好きで、女好きの独身の一茂かずしげだ。


女遊びが、社内に広まっている為、

研色の勤め先の女性社員全員から、常に一茂だけ、

ゴミを視るような目で視られており、

一茂が、ランチや飲み会に誘っても、

一茂が、主催者だと判明すると、

女性社員全員が、拒否を示し、不参加になるため、

会社の飲み会では、一切幹事をやらせて貰えないのだ、

因みに、合コンの方も、酒癖が悪いと、広まっている為、

合コンの方も、呼ばれなくなっている。


「あっ!、研色、おはよ~、今日、一緒に飲み会しない?」


「道流、おはよ~、何か、相談が在るの?」


ランチに誘って来たのは、研色と一茂の同期の美人女性社員の道流みちるだ。


「うん、取引先の担当がね、貯金を始めたのよ」


「それは、良いことじゃん」


「それが、いきなり500円貯金を始めようとしているのよ、

貯金初心者で」


「いや、無謀すぎだろ、初心者が、いきなり500円貯金に手を出すのは」


「そうなのよ、それで、止めたのだけど、貯金とか、風水に詳しい人の話じゃあ無いと聞いてくれなくて」


「ああ、それで、今日の飲み会ね」


「そうなのよ、ダメかな?」


道流の誘いに、研色は。


「そうだな、スタッフシャツが、ムラサキの色系のお店なら、良いよ」


「あ~、今日のラッキーカラームラサキの色だったのね、分かったわ、頑張って探して見るわ、あっ!一茂は、来なくて良いから、あんたの酒癖、あっちこっちに広まっているから、あんたが、来ると、この商談、ご破算になるから」


道流の一言に一茂は、ショックで、石化した。


「じゃあ、決まったら、教えてね、道流」


「うん、了解」


二人は、朝礼を受ける為自分のデスクに座った、一茂は、部長に戻され、軽くお叱りをうけた。



「研色、終わった?」


「道流、あと少し、これを、部長のPCに送信するだけ、よし、終わり、じゃあ、

行こうか」


道流と研色は、本日の待ち合わせ場所に向かった。


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