コント、「とりあえず、生」
DRy0
第1話
「こんなところに、新しい居酒屋ができてるな。入ってみよ。」
「いらっしゃいませ。お好きなお席にどうぞ!」
「新しい店の割には空いてるな。よっこらしょっと。
とりあえず、生ください。」
「ごめんなさい。生って何ですか?」
「生も知らないで居酒屋やってるのかよ!生ビールだよ。生ビール。」
「HAHAHA!知ってますよ。冗談です。アメリカンジョークです。
お待たせしました。生一つ。
それと、お通しのトルティーヤになります。」
「皮だけかよ!これだけでビールのむのきついだろ。」
「HAHAHA!知ってますよ。冗談です。メキシカンジョークです。
ワカモレとサルサソースになります。」
「せめて国籍統一しろよ!
それと、ワカモレとサルサソースだけのタコスはちょっと寂しいだろうが。」
「今日のおすすめ、そちらの黒板に書いてあります。
まず、こちらで左目を隠した状態で確認ください。」
「視力検査じゃねーか!片目で黒板の文字読めるかよ!」
「はい。これは?」
「続けるのかよ。揚げ出し豆腐。」
「はい。これは?」
「カキフライ。」
「はい。これは?」
「若鳥のから揚げ。」
「はい。これは?」
「メンチカツ。」
「はい。これは?」
「小さくて読めない。」
「はい。揚げ出し豆腐、カキフライ、から揚げ、メンチカツ、入ります。」
「今のはオーダーじゃねーよ!
お前が指したのを読み上げただけだろうが。
そもそも、揚げ物ばっかりこんな食えるかよ。」
「HAHAHA!冗談です。ドクタージョークです。
ただ、視力があまりよくないようですね。
矯正用に眼鏡やコンタクトのご使用をお勧めします。」
「やかましいわ。
ちなみに、あの小さい文字、なんて書いてあるの?」
「あれは、気まぐれカプリチョーザ~なんかとりあえず風を添えて~です。」
「情報量0じゃねーか。
気まぐれの気まぐれでなんか風吹いてることしかわかんねーよ」
「まぁ、ただお皿出すだけですからね。」
「せめてイタリアンジョークであれよ!」
コント、「とりあえず、生」 DRy0 @Qwsend
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