第7話N値3以内のヘブン!

木造建築は軽量だからN値3以内で合格だ。


N値とは宅盤の1平米に掛かる住宅の質量を表している。


 1平米3トンの荷重で、不等沈下が無く大丈夫だった。


 一階は俺が経営するリフォーム会社事務所と浴室を設計した。


 2階はダイニングキッチンで妻と子供と俺の寝室にして、3階にはカクテルバーを設けた。

 3階の夜景は絶景とまでは行かないが、独りで飲みながらに観えるイルミネーションは格別だ。


 独りが落ち着く・・・。が、3階の居室は冬と夏の寒暖には辟易するが、空調が効いて来る頃には微酔い気分で「心頭滅却すれば火もまた涼し」というやつで、ヘブンだ。

 俺は孤独の空間を楽しむ為、家族を隔絶した。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る