第6話 君私を馬鹿にしてるね

調査結果見つかったのはほとんど失敗した死体だった。新人類を作るとか言っていたが成功例ないんじゃないか?もう一通り見終わったと思うし帰るか。


帰ろうと振り返ったら見知らぬ男が後ろにいた。普通にビビった。


「なんで君ここにいるんだ?門番のはずだろ?」


「えー、新人類?を作るのに良さそうな女が通ってたんで連れて来やした。こいつを実験に使ってくださいな。」


とガゼルは男にニコニコしながら言った。


(なんですかその設定⁉︎)


(めんどくさそうなやつから離れるためだ。我慢してくれ)


「じゃ、私はこいつを連れていくんでさよなら。」


「……待て。君私を馬鹿にしてるね?」


「いーえ、滅相もない。何で急にそんなこと言うんですかぁ。」


「じゃ、私の能力覚えてる?」


能力………。あ、やべ。やらかした。


「もしかして相手の記憶を見れるとか?だったり……?」


「侵入者だぁ‼︎全員戦え‼︎我々の情報を知られた可能性あり‼︎生きて帰すなぁ‼︎」


男は大声で叫び始めた。各部屋にいた人がドタバタしているのが聞こえる。


最悪だ。面倒なことになった。


「くらえ、『ファイア』!」


男は俺たちに向かって基礎魔術を撃った。


「ふふ、この至近距離じゃかなりの痛手に…」


「研究者って割には攻撃が弱すぎないか?」


「期待はずれですね。もっと思い切りどっかーんとやってくるもんだと。」


2人は無傷だった。


「わ、私の全力が…」


「いや弱すぎだろ。学生の方がずっと強いじゃねぇか。ま、とりあえず寝てろ。」


ガゼルは峰打ちで男の意識をとばした。


「いた、侵入者だ!」


「あぁー!何でこんなことになったんだ。もういいや。そういやさっき生きて帰すなって言ってたな。逆に返り討ちにしてやる。」


もうやってらんね。今できることで最大限楽しもう。

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