第2話 俺だって考えてる

3年前


ガゼルはどう働くかを考えていた。


生きるには金が必要だけどなー、俺って過労で死んじゃったわけだしのんびりできる仕事がいいよね。


他の奴は何するんだろ。聞いてみるか。


俺は学校で苦楽を共にした仲間に会って聞いてみた。


ほとんどの人が戦士隊に入るそうだ。あそこは給料こそいいが激務だ。俺には向かない。でも色々なこと言われたな。


「君の力は偉大だ。世界の役に立てるぞ。」


「その能力を有効活用できる仕事にしておきなよ。腐っていくのは見てられない。」


「何をするかは君の自由だ。好きなように生きることが私にとっては1番だ。」


帰り道、歩いていると俺は昔読んだ漫画を思い出した。


「あるじゃん。俺にピッタリな仕事。」


家にて

「父さん、お願い!金貸して!」


「ん?なんだなんだ。学校終わったから賭け事するつもりか?あんなもんやめとけってー。」


「違う違う。店を開くんだよ。誰でもどんな願いでも聞く何でも屋を。」


「…ちゃんとした場所じゃ無くていいのか?」


「大丈夫だよ。俺だって考えてる。2人には迷惑をかけない。」


「それは別にいいが頑張れよ。力にはあまりなれないと思うけど相談ならいつでも聞くからな。」


「うん、ありがと。」


3年後


「依頼人の言ってた時間になりましたよ。早く行かないと。」


「ヤッベ、急がないと怒られちまう。」


たまに金欠にはなるが今俺は楽しく生きている。あの時の選択は間違っていなかった。

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