第4話 アリスと図書館
アリスはママに書いてもらった地図を見ながら図書館に向かいました。
何故って? 家で本を読んでいたら自分でも物語を書いて見たいと思い書いて見ましたが、いつまで経っても書けなかってので、ママに聞いたら『もっと沢山の本を読みなさい』と言われたからです。
途中路端にソフトクリームを売ってるいるお店がありました。
アリスは昨日お手伝いをしてお駄賃を持っていました。
たまらずにソフトクリームを買ってしまいました、でも図書館にも行かないければ行けないのでユックリ食べてる時間もありません、ので急いで食べてしまいました。
その後、お腹が急に冷えたせいなのか痛くなって来て……辺りを見渡し、草の茂みに入って行きました……
……アリスは到着した図書館の中に入ったらそこは当たり前の事ですが、色々な本で埋め尽くすされていました。
でも少し変です、周りに人が一人も見当たりません。
周囲には室内なのに何故だか霧のモヤモヤが漂っています。
アリスも頭をモヤモヤしながら、その広い迷宮の様な図書館をさまよい歩きました。🍄
そしてやっと少し先に自分と背が同じくらいの男の子の姿を見つけました。アリスは駆け寄り、スカートの両端を摘み、その子にあいさつをしました。
「こんにちは」
その子は子供なのにタバコをモヤモヤと煙をふかしながら本を読んでいました…
いえ本を食べていました。
アリスはビックリして言いました。
「本を食べてる!」
その子は振り向きアリスの目の前に本を差し出しました。
そう言わずに君も食べてみろって態度でした。
「本なんか食べたら、またお腹壊しちゃうわ」と断りました。
その子はアリスの目の前で何枚もページを破り食べました、それも美味しそうに……
それを見ていた、食いしん坊のアリスは、だんだん自分も本を食べて見ようかな~ みたいに気分になって来ました。
お菓子の家もあるもんのね、もしかしたらと思い、本のページを破り食べて見ました……
それは甘く砂糖みたいな味がしました、文字はチョコの味、本の外側はクッキーの様でした。
アリスは少年に負けないくらい本を食べ続けました。そのうち満腹で眠くなって来て、手も重くなり、身体が言う事を聞かなくなって来ました。
『少し変かも』と思い隣の少年を見たら石みたいな姿なっていました。
『あー 本なんか食べたから病気なっちゃったんだわー』と後悔しました、やがてアリスの手と足は完全に動かなくなり茶色くなり、意識も遠のいて行き…眠ってしまいました……。
どのくらい寝ていたのでしょう? やがて目が開く様になって来ました。少し背中がモゾモゾします、思い切って背伸びしました。
パリパリっと音がし茶色くなった自分の手や足の表面が剥がれ床に落ちていきました。
アリスは、わけが分からずお洋服の中に手を入れ、自分の胸やお尻を触りました、同じ様に茶色くなった表面の皮膚が剥けました。
全ての剥けた皮膚を服の中から全部取り出した時、気づきました。背中から蝶々の様に羽根が生えている事に!
「私、蝶々になっちゃったわ」
空から声が聞こえて来ました。
「君も来なよ」
空にはとてもハンサムな顔した、背中に自分と同じ様に羽根が生えた、さっきの少年が舞う様に飛んでいました。
頭上からアリスの方に手を伸ばして来ました、アリスはその手を掴んだら一気に本のトンネルを吹き抜け、大空に飛び出る事が出来ました。
下には洞窟の様に大きな穴が空いた切り株が見えました。
アリスは少年の真似をして同じ様にすぐ空を自由に飛べる様になりました。
外は森でした遠くにキラキラとひかる海も見えました。その後少年と一緒に色々な花の蜜を舐めたり、鳴き虫達の演奏会を鑑賞したり、虹を見たり、雨や風が強い時は、葉の下や洞窟の中でお互いの身体を重ね休みました。それはとても楽しい夢の様な日々でした、でもある日、目の前を飛ぶ少年が急に止まり、もがきはじめました。
アリスが近づいたら少年の羽には沢山の透明な糸が絡まっていました。
「コレは蜘蛛の糸だわ!」
やがて少し先から糸をつたり、蜘蛛が近づいて来ました。
少年は言いました。
「どうやら君との旅もここ迄の様だ、僕に構わず君は逃げてくれ」
アリスは悲しくなり泣きながら思いました。
『蜘蛛なんか……蜘蛛なんか! 人間の私の敵じゃないわ!』
……『人間!』
『私は人間だったんわ!』と感じた時、人差し指の先にチクリと痛みが走りました。
その痛みに、ハッとし、ボーっとしている自分に気づきました。
しゃがんで用をたしているアリスの目の前には、催眠術をかける振り子の様に風に揺れる蜘蛛が垂れていました。🕷️
辺りを見渡したら空に一匹の蝶々が飛んでいて少しアリスの周りを飛び回り、やがて飛び去って行きました。🦋
アリスは妄想の中で色んな経験をしたので何か自分にも物語が書ける気がし、蜘蛛に噛まれた指先の毒を吸い「ぺっ」と! したら、書ける気がしているうちにと、駆けって家に帰りました。🐛[end]
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