第七話 ボスポイズン
「はぁっ」
俺は斧を振り上げ、ボスポイズンに一撃を入れるが、かわされて逆に攻撃を受ける。
「ちっ」
さっきから、この攻防戦が続いて、俺の体力が一方的に削られる。ボスポイズンは疲れもない様子でさらに攻撃をしてくる。
ボスポイズンは最初の位置から後退して、林の入り口まで来ていた。俺がまた、斧を振り上げ、振り下ろす。
「なっ」
斧の刃は幹に刺さり、そう易々とは抜けない感じがある。
(くっそ、なんだこの幹、全然引き抜けねぇ。おかしな幹だ。これはゲームでも描かれてない。ここに来てまわりの状況判断を見誤ってしまうなんて、情けねぇ)
後ろからボスポイズンが俺の背中を狙って、攻撃を仕掛けてきた。俺は攻撃をかわし、斧の塚を掴みながら、ボスポイズンの巨体を足でお仕返し、幹から斧を取り出した。
ボスポイズンはバランスを崩した。
(結構ギリギリだったか。にしても、俺の後ろに周って来るまでの間がなかった。一瞬で移動したようにもみえたな。いや、これで二回目か。
これが、空間操作か。)
設定の中で空間属性のボスポイズンは、空間・時空を飛ぶことをできる。しかし、タイムラグが生まれやすく、戦いの中に使うには向かわない。だが、強力な力である。って書いてあったし、一瞬の隙に後ろに回ることができるから、能力的に最高だな。
大体のボスたちはプレイヤーに攻略されやすいように通常の能力の範囲をかなり狭めて、力を使っている。
だから、攻略できるように設定されてるはずなんだけど。
俺がボスポイズンの隙を狙って入れた攻撃は、タイムラグなしで、能力を使われていた。
タイムラグがない空間操作、疲れを感じない化け物なボス。
くっそ、どうすればいいんだ。
……
…………
………………
…ん…………、
いや、一つだけある!
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