中身
人間の中身だけが歩いていた。
知ってるか。
人間の中身って実は全部ミミズなんだよ。
知らないかもしれないがミミズなんだよ。
人間の中身は、おそらくは170センチほどの皮膚を被って生活していたのだろう体躯で水場を探していた。
人間の中身ってのは、人間から食み出るとすぐに乾いて動けなくなって、死ぬ。
雨が降る前に絶対に枯れない水場に飛び込むか、どっかの人間に入るしかない。
ちなみに海に入っても死ぬ。
塩分濃度の都合らしい。
母なる海って結構冷たいよな。
人間の中身はどうしても水場が見つけられなくて、そのままばらばらに解けて、乾いて終わった。
念の為、何処の誰にも入らないように眺めていたが、そう心配するほどでもなかったらしい。
カラスと鳩と雀が沢山やってきて、すぐに綺麗になった。
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