いつも、彼女を泣かせてしまう僕は悪い人間なのでしょうか?

神石水亞宮類

第1話 いつも、彼女を泣かせてしまう僕は悪い人間なのでしょうか?





“いつも、彼女を泣かせてしまう僕は悪い人間なのでしょうか?”



・・・ふと、僕はこんな事を考えていた。

僕は間が悪いというか? いつも彼女を傷つけてしまう。

勿論! 僕がワザと彼女を傷つけようと想ってやっている事ではない!

たまたま彼女に見られてしまうのだ!



つい最近であれば? 僕がたまたまバイト先の女の子と一緒に歩いている

ところを彼女に見られていたらしい。

しかもこの時だけ、“バイト先の周りで痴漢男がよく出没すると聞いて、

僕がたまたまその女の子を家まで送っていたところだった。”

それを彼女は誤解したのか?

僕がバイト先の女の子を家まで送って、一人家に帰った時に彼女に泣きながら

こう言われてしまったのだ!



『“・・・どこ行ってたの?”』

『何処って? バイトだよ。』

『“先、隆助が若い女の子と二人で歩いているところ見たんだよね!”』

『あぁ、あれはさ! バイト先の女の子を家まで送ってて、』

『えぇ!? なんで? なんで隆助が女の子を家まで送ってんの?』

『バイト先で、痴漢男が出たんだよ! だから女の子が一人で家に帰る

のは危ないと想って、店長に言われてさ。』

『“上手い言い訳だよね! そう言ったら、私が信じると思った?”』

『いやいや? 本当の話なんだって。』

『“じゃあ、今すぐに店長に電話して!”』

『えぇ!? あぁ、それで信じてもらえるならいいよ。』


【プルルルル プルルルル プルルルル】


『はい!』

『店長?』

『あぁ!』



・・・まあ、こうやって僕は彼女の誤解を解く事が出来た!

なんでなのか? いつも僕は彼女を泣かせてしまう。

これはいい訳じゃないし、本当にたまたまなんだよ。

僕は昔から、“間が悪い男で、”

特に好きな女の子の前や付き合っている女の子の前になるとよくこうなる!

僕も正直、自分にもうんざりしている。

普段の僕は決して彼女を裏切るような事は一切していない!

でも? 何故なのか彼女が僕をたまたま見ている時は、他の女の子と

居たりする事があって、そういうところを必ずといっていいほど

見られてしまうんだ。



自慢じゃないが、“僕は彼女以外の女性と浮気した事はない!”

彼女一筋だし、他の女性に興味がない。

それなのに、なんでこうなるのか?



彼女も今は、僕を見る時は“他の女性と浮気してるんじゃないかと疑って

見るようになっているし。”

僕の事を本気で信じていない!

悲しいのは僕の方だよ。

この“間の悪さで”僕は心底、損をしている!

彼女の僕への信頼も、消え失せようとしているんだ。

頼むから、僕の事を信じてほしい!

“僕は絶対に、他の女性と浮気をしていない誓えるんだよ!”

だから、僕を疑うようなそんな目で見ないでくれるかな?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

いつも、彼女を泣かせてしまう僕は悪い人間なのでしょうか? 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ