第7話 複合魔法
ホブゴブリンが巨大な棍棒を振り回す。
その一撃一撃が気を抜けば当たりそうなスピードだ。
俺は隙を見て、ホブゴブリンの懐へと潜り、剣を振るう。
「グェェェェ………………」
直前で飛んだか、傷が浅いな。
だが相手も警戒してか一度攻撃の手を止め、防御に移った。
なら───。
「複合魔法。│漆黒の
闇魔法と火魔法を複合した新たな魔法だ。
「グェェェェェェェ……………!!」
真っ黒な炎がホブゴブリンを包み込む。
その熱さに悶え、火を消そうと暴れ狂う。だが火は消える気配を見せず──逆に燃え移っていく。
「グェェェェ…………」
そうしてホブゴブリンは全身が灰になるまで燃やし尽くされた。
我ながらヤバすぎる魔法だな………………。
<
これが<複合>か。めちゃくちゃ当たり引いたんじゃね?
「アマネさん……………今の魔法は?」
「今のところ俺だけが使える魔法だ」
「なんと言うか、かっこいいですね!」
「えっ、そう?」
俺は正直そう言ってくれたのが嬉しかった。
全く小学生か、と自分でツッコミたくなってしまう。
※
冒険者ギルドに戻り、ミッション達成の報告をした。
「確認が取れましたが……………アマネ様、ホブゴブリンも出たのですか?」
「そうですね」
「では臨時報酬と言うことで1000ラーツ追加させていただきます」
「ほんとですか!ありがとうございます」
これはラッキーすぎる!
という訳で臨時報酬を合わせて2000ラーツを獲得した。
「やりましたねアマネさん!」
「ああ、俺達は運が良いのかもな」
ホブゴブリンの奇襲によって特別にミッション三連続成功にもさせてくれた。
一回のミッションでもう一回分成功した事になるというのは非常に運がいい。
当然だがランクが高いミッション程、報酬が高い。
その分、危険が増すが今のままではお小遣い程度にしかならない。
もっと強くならないとな。
「じゃあリーシャ、今日はもう帰るか」
「はい、そうですね」
俺は「帰還」と口にし、自宅へと戻った。
「意外とバレなかったな」
「そうですね。でも少しドキドキしました」
そう言って軽くため息を着くリーシャ。
Lv3→4
名前 : 天音 旬
Lv4
職業 : 無し
HP : 130
MP : 115/130
筋力 : 60(+2)
耐久 : 63(+3)
速度 : 59(+2)
固有スキル : <召喚・帰還>
<言語理解>
<複合>
スキル : <闇魔法Lv1>
<火魔法Lv1>
スキルポイント : 300
換金可能ポイント : 3190
レベルも上がりやすいし、これからはD級ミッションを受けるようにするか。
魔物の強さもちょうどいいくらいだしな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます