第6話

 息子が、運転免許証を取得した。合宿免許に参加して約一ヶ月で取得できた。早い。やはり、自分の意思で決めた事に関しては、全力で頑張れるんだなあ…と思った。友達も一緒だったから、頑張れたんだろう。

 喜ばしい事だけど、心配もある。人に怪我をさせるのが、一番怖い。だからと言って、乗らないでいると、感覚を忘れちゃうだろう。それで、駅に息子を迎えに行く時などは、自宅までの道のりを息子に運転してもらう事にした。息子も、運転する気満々だ。その前に、保険だ。友人から「子供が車の保険に加入したら、金額が倍になった」と聞いていたので、覚悟はしていたが、ホントに倍になった。ワンデイ保険という物も調べたが、これも、息子一人なら安いけれど、同乗者が加わると、その人数分だけ加算されるので、計算すると、私が加入している自動車保険に加入するのとあまり変わらなかった。大事な事なので、ここはケチケチしないで、倍になっても良いから、しっかりと補償を付けようと思い、私の保険に加入する事にした。 

 さて、そんな感じで、息子が車の運転をしはじめて、10日が経過した。私は、普段あまり助手席に座る事がないので、目線が違ってとても怖い。息子は、ちゃんと車線内を走っているんだけれど、何か右寄りになっている気がしてしまう。減速のタイミングや、車間距離の感覚なども、自分と違うので、ドキドキする。今、心の底から「助手席にブレーキが欲しい!」と思う。


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