第47話 悪が栄えたためしなし
「なんだ?貴様は!
どちらにせよ俺がまだ残ってるんだぜ?」
太がそう言って弱そうな男に殴りかかる。
弱そうな男はひょろっとその攻撃を避ける。
「お?やってるやってる」
小柄で可愛らしい女性が現れる。
「お?姉ちゃん。
俺のタイプだ!こいつ殺したら俺達といいことしないか?」
そう言って取巻きとともにニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる。
取巻きのひとりがその女性の胸を揉む。
「ちっちゃいけど。まぁ……」
取巻きの感想だった。
「いやん、えっち」
女性はそう言って男の後頭部を鷲掴みにして地面に叩きつけた。
「迷惑防止条例違反で逮捕」
女性はそう言って取巻きに手錠をかけた。
「なんだ?お前ら……」
大がそう言ってふたりを睨む。
「お巡りさんだよ」
弱そうな男が小さく言う。
「お巡りさん?いいぜ?
俺等の親が誰か知っているのか?」
太がそう言って笑うと大も笑う。
「西之宮副市長だっけ?」
弱そうな男が言う。
「余裕かましてるじゃねぇか!
お前、名前を言ってみろ!
すぐに首を飛ばしてやるから」
大が、そう言って弱そうな男に言う。
「
「指原りのあだよ」
弱そうな男と小柄な女性があっさりと答える。
「芽久留と指原!
覚えたぞ!芽久留はクビにしてニートだ!
指原は薬漬けにして――」
太がそこまでいいかけたときガクリと倒れた。
「太?どうした太!」
大が周りを見る。
「まぁ、薬を使ったんだよ」
十三がそう言うと指先を大に向ける。
「薬って気持ち悪いよ。
使っている瞬間はいいかもしれないけれど。
その後の倦怠感。
でも、薬を使っている間はそれから逃れたくてまた薬をする。
でも、段々体が慣れてきてもっと強力な薬を求める。
悪循環だね」
大が怒鳴る。
「そんなことしてタダで済むと思うなよ。
お前らなんて親父の力で!!
何している!お前らコイツラを取り押さえろ!」
取り巻きたちは勝てない相手に恐怖する。
でもひとりがいう。
「せめて俺も女の乳揉みたい!」
そう言って取巻きがりのあの胸に触れようと襲いかかってくる。
りのあはひとりずつ胸を揉ましたあとそのまま殴って気絶させていった。
あっというまに30人の取巻きが意識を失った。
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