第4話 口裂け女が現れた⁉

 それは「女性」の姿をしたモノがうろうろしていた。


 黒々とした髪の毛が白い衣装によく映えている。


「おい!あそこにいるの、怪しくないか?ゴロー行ってこい!」


「なんでよ⁉ヤダよー!」


「こういうのはお前の役目って決まってんだよ」


「ヤダよ!ホントに口裂け女で殺されたらどうするの⁉」


「大丈夫だ!」


「何でそう言い切れるの!」


「この物語の作者がそう言ってるからだ!」









 作者より、

 この物語で登場人物の誰かが命をおとすことはありません。







「な?作者が言うなら間違いない!行ってこい!」


「えー作者って何だよ~!」


 二人に背中を押されながら、ゴローは「何か」に近づいていく。


「あ、あの~、どうかしたんですか?」


 ゴローは震えながらもそう尋ねる。




 「女性」はゆっくりと振り返り、話し出す。




 その姿は少しもじもじしていた。






「あのー、私奇麗?」


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