トントロ教授の推理。

第1話：生まれた子ブタ。

私の名前は「初芽 市子（はじめ いちこ）」高校一年生・16歳。

私の家族は、お母さんと、女の子のミニ豚「乱ちゃん」の三人暮らし。

お父さんとお母さんは、私が物心つく前に離婚したそう。

それ以来お父さんには一度もあったころがない。

で、それは真昼間の出来事。

私は庭で乱ちゃんを、散歩させてたの、

そしたら昼間にもかかわらず、いきなり雷がドカーンって庭に落ちたの。

で乱ちゃんを直撃した。

私がすぐに乱ちゃんに駆け寄って様子を見たら息をしてないし、ゆすっても、

叩いてもピクリとも動かない。

乱ちゃんが雷に打たれて亡くなっちゃった。

そしたら庭の様子を見てた、お母さんがバスタオルを持って来て

くれたので、とりあえず乱ちゃんをバスタオルに包んで家の中へ運んだ。

すぐに病院って思ったの。

そしたら乱ちゃんの尻尾がピクピク動き始めた。

しばらくすると乱ちゃんは、何事もなかったように動きはじめた。

その後雷の後遺症もなくて元気に戻ったって安心してたの。

ところが思い当たる節がないにも関わらず、乱ちゃんが妊娠したのね。

お相手がいないにも関わらず。

そして、無事男の子のミニ豚ちゃんが誕生した。

でも、その子ブタちゃん手は二本あったけど、足と尻尾がなかった。

子ブタちゃんは見る間に大きく成長して、すぐ子犬くらいの大きさに

なった。

ある日、私がケージの中を覗いたら、なんと子ブタちゃんふわふわ宙に

浮いてるじゃない。

私はありえない光景を見た。

宙に浮く子ブタなんて・・・。

しかも、その子ブタ、言葉までしゃべったの？

自分の名前は「豚吐露元帥（とんとろげんすい）」だって言ったの。

元は天界で軍師を職にしていたんだって？

「私、市子・・・よろしくね、元帥（げんすい）」

「市子・・・可愛い・・・いい女だ・・・食べてしまいそう」

「え〜、子ブタのくせにオマセさん」

豚吐露元帥はあることが原因で天界を追放されたそうなんだけど・・・

全部作り事みたいな話・・・私は半信半疑だった。。

でもね、宙に浮いて言葉をしゃべる豚を見たら信じちゃうよ。

子ブタちゃんは、めっちゃ頭がよくってその後、学業に励みたいと、

小学校を飛び越して中、高、大学を、あれよあれよと言う間に卒業して、

今は、某大学の教授をしてるの。

粋な帽子を被って、パイプなんか燻ららせたりしてね。

ミニ豚乱ちゃんのお腹から生まれた豚吐露元帥・・・いや今は教授か。

豚吐露教授・・・漢字は難しいから今後はトントロ教授って呼ぼう。

そのトントロ教授・・・実は天界にいる時、元々は天の川の番人を任

されていて、めちゃエロ男だったもんで酔っ払った挙句に上司の美人の

奥さんに手を出しちゃったんだな。

その醜態が天帝の耳に入って不届き者と、下界に叩き落されたんだ。

ほんとは人間になるはずだったんだが、たまたま落ちた場所が乱ちゃんの

お腹の中だったわけ。

豚の胎内で生まれ変わってしまったというわけ。

生まれ変わってもエロい豚には違いなかったが、そこはそれ見せしめのため

天帝からエロは封印されちゃってるから、イヤらしいことをしようとしたり

妄想したりすると身体中にジンマシンができてアナフィラッキーショックに

なるんだ。

だから普段は極力紳士ぶっていたりする。

で、大学が暇な時は市子の家でふんぞりかえってるって寸法。

その後、私と教授は、とある事件を解決したことをきかっけに「トントロ教授と

私、市子、女子高生の探偵コンビが誕生することになった。

そして社会で勃発する奇妙な難事件を次々解決していくことになるの。

おしまい。

もしかしたら続きあるかも・・・って続きのネタ考えてます。