第10話 祝いたい

十 祝いたい


 そして迎えるクリスマス

 休職中のレナと理沙は、クリスマスの一日だけのバイトを見つけてくる。

 駅近くのデリカテッセンでのクリスマスケーキとチキンの店頭販売のバイトで、バイトのあとバイト代のほかにケーキとチキンも自分用に持ち帰りできるのが決め手。

 家でホームクリスマスパーティ用のディナーを用意する卓を残してバイトに出る二人。ロングブーツとタイツで防寒はするものの、ミニスカサンタの格好の二人は通り過ぎる人の目を釘付けにするほど、超絶の可愛さ。

 理沙が得意の営業トークで男性客をゲットして次々にケーキやチキンが売れていく。

 二十時までの予定のバイトが十八時すぎには完売してしまうほどで、早くバイトをあがることができた二人。

 卓を驚かせようと二人はサンタの格好を借りたまま家に帰る。


「メリークリスマス〜!」

「可愛いサンタがやってきたよ〜」

 元気に家に入っていく二人。

 ダイニングテーブルの上には卓が調理した数々のオードブルや、クリスマスリースのように飾られたミートローフなど、すごく華やかな料理が並んでいる。

「わ〜すご〜い! おじさん、すごいじゃん!」

「えっ?」

 振り向いて二人の格好に驚く卓。

「美女ミニスカサンタの出前で〜す」と笑顔のレナ。

「おじさん、どう、私たち、可愛い?」

 理沙は可愛くポーズをつける。

 思わず見惚れてしまう卓。

「いや、すっごい可愛くて、ホントすごいよ‥‥‥。ちょっと欲情してきちゃった」

「ダメ、先にご飯してからね!」

「チキンもらってきたから」

「そうだな。ケーキはとりあえず冷蔵庫に入れとこう」

 そう言って卓はケーキを冷蔵庫に入れ、冷やしてあったシャンパンを取り出す。

「わ〜、このシャンパングラスどうしたの?」と驚く理沙。

「ネットで買っておいた。やっぱりこういうのじゃないとね」

「さっすが、おじさん!」

「それじゃあ、メリークリスマス! かんぱ〜い!!」

 可愛いサンタ達との賑やかなディナーがはじまった。



 夕食が済み、リビングに移動した三人。

「はい、これクリスマスプレゼント!」

 そう言ってレナと理沙にプレゼントの箱を渡す卓。

「「わ〜、ありがとう、開けていい?」」

 大喜びで箱を開ける二人。

 箱の中をみて固まる。

 二人の箱にはタイプの違うバイブが入っていたのだ。

「え〜っ、何これ〜〜!」と口を尖らす二人。

「おじさん、こういうことばっか考えてるんだ、もうひどいよ〜」

「三人でプレイすると一人余るから、その時用だよ」

「何それ‥‥‥。こんなキレイどころにこれってどうなの〜〜」

「実用的かもしれないけど、生々しすぎて夢がないし〜」

 口々に文句を言うレナと理沙。

「ハッハッハ、ごめんごめん、それはオマケでこっちが本物だから」

 笑いながら卓は別に用意していた箱を二人そえぞれに渡す。

 二人が箱を開けると、同じ最新のiPadが入っていた。

「うわ〜、これ、いいの? 欲しかったの!」とはしゃぐレナ。

「ありがとう、でも高かったんじゃないの?」と理沙

「気にしなくて大丈夫。俺、家族のために買い物できてすごく幸せなんだから」

「家族って? そっか、私たち家族なんだね」

 うれしそうな笑顔の理沙。

「そうだよ、二人とも大切な俺の家族だから」

「おじさん、サイコー!!」

 抱きついて何度もキスするレナ。

「新しいiPhoneにしようかとも思ったけど、それは来年の二人の誕生日にした。戸籍のこととかクリアにしたあとのほうがいいし」

「そっか、そういうこともあるんだね‥‥‥」

「それはさておき、最初のプレゼントも大事に使ってくれよ!」と笑う卓。

「うん、早速今晩から使っちゃおう〜」

「私こういうの使うのはじめて、おじさん、入れてくれる?」

「もちろんいいよ」

「あ〜、おじさん、勃起してる〜〜」

「だって二人がめちゃくちゃ可愛くてセクシーだからしょうがないだろ」

「あとでいっぱい慰めてあげるよ、ね〜、理沙」

「うん、おじさんのいっぱいしゃぶりたい‥‥‥」


「そうだ、私たちからもプレゼント!」

 そう言ってそれぞれ自分のバッグから卓へのプレゼントを取り出して渡す。

「私はこれ!」

 レナが自分のプレゼントを卓に渡す。

 ラッピングを外すとエプロンが入ってた。

「おじさんのエプロン、かなり年季が入って汚れが落ちなくなってたからね」

「ありがとう。うれしいよ!」とさっそくつけてみる卓。

「うん、いいんじゃない、似合ってる!」

「私からはこれを」

 理沙がくれたプレゼントを箱から取り出すと、フタ付きの真空保冷タンブラーが入っていた。

「おじさん、よくひっくり返してこぼすからさ。これ保温保冷だからコーヒーでもビールでも大丈夫だし」

「ありがとう理沙、これで倒しても被害が少なくなるな」

「どうして倒すこと前提なのかなぁ、それがダメでしょ〜」

「ハハハ、確かに‥‥‥」とアタマを掻く卓。


「なんか、俺、こんなに幸せでいいのかな、って最近すごく思うんだ。一年前はホントにどん底だったのに‥‥‥」

「アタシたちだっておじさんと出会えてホントに幸せになれたんだよ」

「うん、ずっと辛くてキツかったのに、今はこんなに幸せで、全部おじさんのおかげだから」

「ひとりじゃ癒せれない傷も、こうやってみんなといると癒すことができるんだなって、つくづく思うな。俺、今、世界一幸せだ、こんなに可愛くて愛しい二人の奥さんがいるんだから!」

「アタシも最高に幸せ!」

「私も!」

「さあ、お片付けしてベッドインしようよ! もうおじさんとしたくてたまらないんだから」

「私もおじさんといっぱいセックスしたいよ〜」

「しかし理沙も変わったよね〜。前はセックスなんて男の排泄行為なだけ、って言ってたのに」

「レナのいじわる、もうそれ言わないでよ〜」

「はいはい、理沙がセックス好きになってくれてよかったよ。一緒に楽しめるからね」

「うん」


 夕飯の片付けを済ます三人。

「風呂は?」と二人に聞く卓。

「私あとでいい」

「私も! おじさんの洗ってないペニスしゃぶりたいの‥‥‥」

「あ、理沙、どんどん変態になってきてる」

「俺も二人の洗ってないおまんこ舐めたいよ」

「あ〜、おじさんもうビンビン。じゃあ、ベッドに行っちゃお〜〜!」

「「お〜〜!」」

 明け方まで三人は淫らで熱い性夜を過ごしたのだった。

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