まだ厨二病拗らせてる人間が黒歴史を語ろうとして黒歴史ができたので供養させてくださいさせてください

橘スミレ

中1の球技大会にて

 時は中学一年生の球技大会。

 さまざまな競技がある中で私はドッヂボールを選択した。

 (彼女は卓球を選択していた)

 ときどき先生も加わって、前日の雨でちょっとグジョグジョなグラウンドで卓球をする彼女に思いを馳せながら私は泥まみれのボールを追い回しては投げていた。

 ときどき自分の好物を叫びながらボールを投げる変わった子がいた。

 色々あったが女子のドッチボールは私のクラスが勝利を収めた。

 そこまではどうでもいい。

 今回の話に関係ない。

 手を抜いた先生がブーイングを受けたり、ボールが遠くに行くので外野の私が走り回ったり、そんな楽しげな球技大会だった。


 今回の事件はドッヂボール大会の終了後。

 エクストラマッチ中に起きた。


 希望者のみのクラスごちゃ混ぜドッヂボール。

 私と仲の良い友人Aも参加していた。

 好物を叫ぶ子もいた。


 私と友人Aは『文豪ストレイドッグス』にどハマりしていた。

 (Aは知らないが私は今も推し(宗教)とする程度には推しています)

 ここで察しのいい人は気がついただろう。


 Aがやりよった。


「くたばれ、太宰!」


 Aが文ストの中原中也のなりきりをしよった。

 こんな感じの台詞でなりきりしながらボールを投げよった。

 ご丁寧に伽羅の指定までしてきた。

 残念ながら私はボールを受け取ってしまった。


「黙り給え、中也!」


 私はこんなことを言ったと思う。

 咄嗟にしては頑張った方だと思う。

 誰か私を褒め給え。


 私はこの黒歴史で「やってくれたね、中也」ポイントが二つある。

 一つ目。

 私が中也をやりたかった!

 私も最推しは中也だもん!

 受験終わりに芥川君リア恋勢だった私は20巻を読んで絶望した。

 その後に目覚めた推し中原中也。

 なりきりするなら中也になりたかった。

 二つ目。

 突然ふってくんな!

 ちゃんと準備したかった!

 おかげで私は球技大会中の自分と解釈違いを起こししばらく悩まされました。

 ああ言えばよかったこう言えばよかった。

 最終的にオープンチャットでなりきりをするというデジタルタトゥーができました。


 ただ。

 あの空間に恋人がいなかったことだけは幸せでした。


 それに、ちょっと楽しかったです。

 今度はガチでやってみたいな、なんて思ってます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る