転生したらぶりっこなヒロインがいたので、悪役の私が黙らせようと思います!
明智 依毬
はじまり
私はよくある普通の大学生だった。授業も生活も普通な大学生。実家と離れて一人暮らしをしていた。だけどそんな私にも楽しみがあって……
「今日はこれ読もっと!」
それは私の好きな先生の小説のシリーズ。タイトルはなく、自分が決めてほしいという先生の想いが込められた本だ。この物語は貴族のヒロインが様々なイケメンキャラクターと一緒に学園を過ごしていく物語だ。そしてこういう小説に欠かせないのが悪役。
「う、うわ〜!!悪役令嬢やりすぎでしょ……!」
私は読み終わった本を閉じふぅっとため息をつく。そして眠気が来たため机に突っ伏して寝てしまった。
「おい!」
目が覚めると私は小説のヒロインとヒーローであるイブリースとアーサーがいた。私は周りを見渡すとそこは小説の世界に入っていた。
「チイ、聞こえますか?」
急に私の耳に優しい女の人の声がした。
「誰なの!?」
「私はこの世界の神であるセレーネ。この小説
をよく知っているあなたにお願いがあってこちらの世界に来てもらいました。」
いや、私の拒否権ないんかい!と心の中でツッコんだ。
「で、お願いって?」
私は呆れてお願いを聞き入れた。するとセレーネは
「悪役令嬢に転生したあなたがこの世界のヒロインに誰がみて、聞いても正しいって思えるような制裁を下してほしいの!」
「え?でもそれって悪役令嬢がやることじゃないですか?一般的に。」
私はそれが当たり前だと思ってしまったが、どうやらセレーネは困っていて
「実はヒロインが誰もを魅了して自分の意のままに操る力をどうやら取得してしまったらしくて、他のキャラクターたちの人生が狂い始めているのです!」
「え、なにそれ?めっちゃムカつくじゃん。」
「だからお願いです、この小説をよく知っていて、なおかつ喧嘩の強いあなたならこの世界を救える!ぶっちゃけ結果はなんでもいいです!」
セレーネは興奮気味に話すと私ははぁとため息をつき
「じゃあとりあえずヒロインにいる周りのキャラクターを助けること、ヒロインが悪いことをしていたらダメって言えばいい?」
「それでお願いします!またお会いさせていただくのでそれでは!」
この神にしてキャラクターたちか……
うん、この機会に暴れてやろうじゃない!
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