第1話 初めての勇者召喚

最初に勇者召喚に巻き込まれた時は驚いた。

だって気づいたら見たことない世界にいたのだから。


そこでいきなり、大聖女と名乗る女の人が「あなたたちの中に勇者がいる」とか言うもんだからクラスメイト全員がよくわからないステータス確認と言う一つの儀式と言うものをやらされた。

俺が勇者なはずもなく、魔術師のなかでもかなり弱いステータスだった。


勇者はクラスの委員長、桐ケ谷恭介きりがやきょうすけだった。まぁ、勇者になりそうなタイプだとは思っていたが。職業の割り振りには性格が影響するのかとなんとなく思っていた。


俺なんかにも話しかけてくる女子、如月きらさぎゆのは聖女と言う職業だった。如月さんは大聖女の次に強力な光魔法が使えるとかなんとか自慢げに話していた。


そのクラスの人気者が勇者と聖女になったもんだから、クラスは一気に団結力を増してあっという間に魔王討伐を達成した。


その後いつの間にか元の世界に戻っていた。

ただひとつ違ったのは、俺だけその勇者召喚から魔王討伐までの記憶をもっていたことだった。

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