羽休め パート4
!~よたみてい書
第1話
私は今、居酒屋『鳥の集会所』に来ている。
今日の昼頃、仕事をしている最中に、上から連絡がきた。
その内容はというと、なんか軽く適当に新しい企画を立ち上げて欲しいとのことだった。
新企画を立ち上げるのは大きな問題ではない。
ただ指示内容がとても抽象的で、何を始めたらいいのかよくわからない。
そのことを返信しても、いつものように、「鳥妃さんにおまかせします。できるはずです、頑張ってください」と返ってくるだけだろう。
毎回のことなので、もう慣れてしまった。
適当に何かを始めても、私は何もとがめられたことはない。
むしろ褒められ、称賛される。
ちゃんと組織として機能しているのか疑問が生まれないと言ったら、嘘になるけど、私は言われたとおりにやるだけだ。
私は、他の部署で仕事をしている
鳥子さんは私の話に合わせてくれる性格なので、一緒に行動するに相性がいい人物だ。
私と同じバデュームということもあり、親近感もある。
なのでこれまでも数回、新企画を一緒に立ち上げたことがあった。
私は安心感、信頼感を頼りに、特に思考を巡らせることなく、彼女のライソにメッセージを送る。
※ライソ=連絡特化アプリケーション
数分後、私のライソに鳥子さんからの返事が返ってきていたので確認する。
『お疲れ様です。新企画のお話について承知しました!
えっとそれでは、より詳しい話をしたいので、もしよろしければ本日の終業後に、お酒を交えながらどうでしょうか?』
私は快諾し、彼女との小さな会議場所を探すために、適当に職場から近くて、人の来店が少ない場所を決めて、場所を押さえることにした。
『鳥の集会所』の雰囲気は、店内の電灯の明かりが抑えられているものなので、とても落ち着いている。
私の眼下に設置されている木のテーブルがその影響を受けて、茶色がより強調されていた。
鳥子さんが到着するまで、席に居座るのも気が引けてしまう。
私はテーブルの隅に置かれているメニュー表を手に取り、中に書かれているものを確認する。
ページ数は5ページほどで豊富とはいえないけど、迷ってしまう。
私は安牌の定番のアレを店員に注文することに決めた。
羽休め パート4 !~よたみてい書 @kaitemitayo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます