おさとう

双葉紫明

第1話

わたしはいつも思う。

海が、甘かったらな、と。


飴をなめて海に入っても、やっぱり塩っぱい。

そうなんだもん。

嫌になっちゃう。


どうして、って、わたしの身体と、海は同じ味がするから。

そして、あのひとの身体だってそう。

わたしはあのひと以外なんて知りたくないから、他の男のひとはわからない。


いつか、アノ時にお砂糖まぶしたら、あのひと怒るかな?


そんな事考えながら、サンダル脱いでスカートめくって波打ち際。


だって、とっても暑いんだもの。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る