町長代理の戦い

@yakan123

第1話



 世の中は不平等だ。


 金があれば偉くなれるし、偉いやつがルールを決めるし、都合の良いルールによって金は集まる。


 俺の名は田中(27歳)。


 この島国「邪本」の中にある町、哀血町の町長(代理)である。


 子供の頃にTVでみた町会。


 熱を持って必死に問いかける町長。


 そう、俺は憧れたのだ。


 その横で爆睡する副町長に。



「どうしてこうなった?」


 平穏は終わりを告げる。


速報 葛井元町長未成年○行により逮捕。


「あのおっさん、変態だとは思っていたがそれに加えてリスクヘッジも出来ない間抜けだったとは、何が誠に遺憾であるだ、いかんのはてめえのモラルとおつm」


 勢いよく扉が開き、慌しく1人の女性が書類を抱えながら、副長室に入ってきた。


「副町長大変です。町長が。」


「あー、、、おつかれ佐藤さん。」


 彼女は佐藤さん(23歳)。哀血町の町長秘書である。


美人で愛嬌があり、よくクズい町長にセクハラされていた。


「ほんとにどうしたもんかね。自治法によれば・・」


「町長が何らかの原因でその業務を行えない場合、その任期期間中は副町長を町長代理とする、ですね。」


 この国の法にでは、町長がやらかした場合、副町長が町長を務めるようになっている。


 やったね!ランクアップだ!ふざけんな馬鹿野郎。


 こちとら仕事したくなくて副町長になってんのに何してくれてんの?


 あんな町会で遺憾であるしかいってないし、書類仕事全部下(俺)に丸投げして判子だけおしてセクハラしているやつだったが、きっと他の仕事を見えないところでしていたんだろう。(やってない)


 まだ俺が町長になるのは良い。


 だがっ副町長がいないのはまずい、仕事を押しつけるやつがいない。


 この法律には問題がある。


 副町長が空席になった後、その任期期間中その席は空席のままなのだ。


 クズいのやつが仕事をしていたかは疑問だが、さすがに民の税をもらっているんだ、何もやってないなんてことはないだろう(やってない)。


・・・仕事が増える。


「・・・田中町長、大丈夫ですか?」


・・・No!大丈夫なわけがない!But!そういえるはずもない!


「・・・町長代理ね。確か今日の議題は、黄領議員の冒険者ギルド視察の経費着服についてか、まぁなんとかなるよう頑張るさ。」



 こうして俺はダンジョン(町会)にむかうのであった。




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