第20話 世界の片隅で、君とおはようの約束を
「寝て元気になったら、またおはようって言おうね」
真っ暗闇の家の中。
布団にくるまった隣の君が言う。
表情はみえないけど、きっとちょっと不安そうな眉に、けれど口元は微笑んでる。
床には住人か強奪者かが落とした、今はもう必要のない物が、無秩序を形作っている。
「うん」祈るように瞼を下げた。
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