第6話 ゆめころり

 星の中を沈む。深く、深く、段々と紺色はひだを纏って暗闇色へと変わる。遠くなるその光に手を伸ばしたけれど、掴むことができたのは透明なひと雫だけだった。天と地とその境目さえ曖昧な地平線のその奥底、足元すら覚束ないふわふわとした心地の床か天井へと片足がついた。手の平にころりと丸い、夢。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る