第5話 思考ジャングル

 霧の濃い中を、ぬかるんだ足元に気をつけながら進む。陽が沈むまでには次の予定地点に着いておきたいが、行く手を鬱蒼とした緑色が阻んでいる。二人ずつ組み六人程のグループで挑んでいたが、気づけば隣に誰もいなかった。ふっと顔に影がかかる。上を見た。木々の葉達の奥深くに吊るされていた。私も。

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