サラダチキンのジャーキーともやしを温めたもの
上面
宿の冷蔵庫が強すぎる
三月の北海道はまだ雪が散らつき……普通に積もる。夜の闇の中に白いものが天から落ちてくる。
「
キンキンに冷えた日本酒の一升瓶とつまみを持って
「いいですねえ」
俺が温泉宿『
とにかく俺達は窓際のスペースに行く。つまみや一升瓶、グラスを置く。
「……仕事の方は上手くいっているか?」
俺から誘ったので俺が酒を注ぐ。
「どうもどうも。ボチボチですね」
「遺品回収とかもやっているんだっけ?」
「遺品回収はやりがいのある仕事ですよ。依頼人の方も喜んでくれますし、あとやっぱり遺骨とかあると色々有り難いらしいですし」
「沈めたりもするのか?言いにくいならいいんだが」
水に沈んだものを拾うことの逆、水に沈んでいて欲しいものを沈めることもやるのだろうか?
「……ははっ、どうでしょうねえ。ぼくばかり喋ってちゃあつまんないでしょ。
糸目で普段からにこやかな顔なんで、俺には
勝手に俺がそう思っているだけかもしれないが。
「好きな惣菜の話とか?俺は唐揚げかな」
「
酔いが回ってきたのかグイグイ来る。冷蔵庫から追加でウイスキー出してきたな。キンキンに冷えている。
「あー。足が早い奴かな」
「ぼくみたいなのは?」
うーん。もっと益荒男のような身体の方が良いな。
「俺より足が早いか?あとそもそも君はニンゲンじゃあないだろ」
俺も人間じゃあないが。
「行きますか?外」
「実際に走ってみて君と俺のどちらが早いか決めようってか?」
「はい」
雪が降っていてクソ寒い屋外に俺達は走り出して行った。
サラダチキンのジャーキーともやしを温めたもの 上面 @zx3dxxx
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