[KAC20246]トリあえず、こんな生き方

めいき~

第1話

私は、いつもの様に死んだ顔でPCに向かった。



「こっちの世界だけが、私の現実」



そういって、いつものモニター四枚スマホ一台のいつもの環境。


メカニカルキーボードとMDRのヘッドセットで、適当な曲を流していく。


トリあえずで生きて、トリあえずで死ぬのかな。


いつも、そんな事を考えて今日もキーボードを叩く。



スマホはいつも、カクヨムとゲームとXなんかがついていて。


モニター四枚のうち、一台が情報収集用。


もう一台が動画を流していて、デカい机にキーボードは二枚。


それが、私の環境。マウスで操作するのと、左に特殊キーボードと呼ばれる腕を置くタイプのキーがあり親指のスティックでマウスの変わりが出来る。


ヘッドセットの右側から音楽が流れ、左からは動画の音が流れる。



少し遠い机にはポットとインスタントコーヒーが置いてあって、紅茶も黒ウーロンもそこにある。私だけのドリンクコーナー、それが私の部屋にある。


背後の壁の様な、本棚には技術書達。今だとロータス123やDOSの情報を探すと少し手間だから本で読みたいコマンド表のが置いてある。Windows95に至っては未開封が四つ置いてある位。



読みつぶすつもりで買った書籍なんかは、廊下の奥に別の扉付きの本棚があって。

それ以外はモニターに電子書籍で買ったものを読む。


スマホの字が小さい時はモニターの切り替え機で、モニターにスマホの画面をうつす。

最近は、ルビをふった小説のルビが小さくて読めない事が出てきた。


眼が悪くなったのだろうか……、だけじゃなく体のあちこちはとっくに悪くなっているが。


タブレットも使った事があるが、左手を特殊キーの上に持ってくより操作が多いという事と消耗品である事に腹がたって捨ててしまった。


結局、私は使い方がきつ過ぎるのかも知れない。


スマホが一年か二年充電しなくてもいい位なら、そして私のキー操作速度で変換を一瞬でも待たされないというのならスマホが主力になる日もくるのだろう。

秀丸の様に一度ライセンスを買ったら、サポートをずっとしてくれてサブスクの様に継続的にお金が飛んでいかないのならもっといい。


継続的に飛んでいくものは、どれだけ便利でどれだけ利便性が高くても慎重にならざる得ない。いくら重りが軽くても、増やし続けたら潰れてしまう。


インターネット回線の様に、どうしても必要なものだけは継続せざる得ないが。


私の指が動かなくなるのが先か、私が死ぬのが先か。



トリあえず、その時考えればいい事か。



会話するのもチャットでも昔はICQとかだった、その内MSNとか出て来たしAOLにもあった気がする。昔は、Skypeもあったが今はディスコードだろうか。


やっている事は、そんなに大差ない。便利になって、画面をうつす事が出来る様になったとか掲示板機能が追加されたとか。昔は、別のサイトやソフトだったものが使いやすく一つになっただけだ。



そこでの、会話等は相手がいるという点だ。一対一もあれば、一対他もある。

会話権を売っている人も居れば、私の様に特定の友人とだけ毎日二時間とか三時間とか早ければ十分とか会話して終わりの人だっている。


使い方は、様々だろう。



私自身、こんな便利なものがMMO時代にあればなと思った事だってある。




札束で叩きあうゲームでない頃のゲームは、技術の比べあいでとても楽しかった。




今は、作家Sと喋ったりするのが凄く楽しい。

彼は、昔自分が大変尊敬した。会社の先輩Iに似て、博識だからだ。



私にとって、KとPS4のチャット機能で喋り。Sと話す為だけにディスコードをつけ、最近自殺しかけて精神を病んだHに話しかけられた時は凄く嬉しかった。


ただ、願わくば自殺を考える前に私に声をかけて欲しかったとは今でも思っている。


トリあえず、Hは助かって近く前の職場に社会復帰するので私は助かって良かったねとだけ言った。



この未来のない、日本で本当に死ななかった事が良かったかは判らないが。



思えば、私は温く傲慢に生きて来た気はする。




トリあえず、私は社内では不良も良い所だったが。現場の自分より年上の後輩K等は私の扱いを心得ており、普通に聴くと余計な事をべらべら喋るので、答えだけくれと最初に言う事をKは覚えた。


トリあえず、私がそのKに対して言ったことは「新人に説明するのは仕事だろう?つまりその間手が止まっても怒られないわけだ。嫌なら、私以外に教育させればいいだけだからな。私は仕事に関係した余計な雑学を喋り続けるだけで君が聞いてようがきいてなかろうがお金がもらえるんだ。私は楽がしたい」と真顔で説明した瞬間眼を輝かせながら。「考えは理解しました、共感も出来る話です。そして、アナタは何でもバカ正直に答えてくれる。だから、答えだけくれと言った時は答えだけ下さい」



それから、Kに答えだけくれと言われたら紙を一枚渡して。

この通り、やったら出来る。原理説明して欲しきゃ別で聴けを徹底した。

もっとも、彼は勉強熱心な事もあって直ぐこれはどうなんですか?みたいな質問をするようになったのだが。


一、ボタンを押す 二、数値を〇〇〇~〇〇〇と入力する 三、他の要素(品物とか材料とか刃物とか)が変わらなければ四十個に一個計ってずれた寸法を補正する。


ぐらいシンプルな説明だ、これで判らない奴はとりあえず日本人じゃねぇから日本語以外の言語で書かなきゃなと笑った。



トリあえず、ゲームでもそうだが私は攻略であーしてこうしてとかいうごちゃごちゃしたのは余り好きではない。



一、黒いボスを殴る。二、白いボスを殴る。三、残ったボスを殴る

まずそうだったり、まずい奴がいればいったん離れて十全に体勢整えてから殴るのに復帰して下さい。


これぐらいシンプルな指示であれば、間違えようがない。

武器がどうこうDPSがどうこうとか知るかボケナスが、勝てればいいんだよこんなもん。


それで飯食ってるなら、そんな浅いのではダメなんだけど。

ゲームで楽しくやるなら、そんな仕事みたいな詰め方して楽しいのかよ。



プロゲーマーを仕事でやるなら、勝てなきゃゴミ位に思ってなきゃダメだ。

「男だろうが女だろうが、若かろうが年寄だろうが勝てなきゃゴミなんだよ」



少なくとも、プロゲーマーって大会賞金とか動画とかで稼ぐんだから。

言葉にも気を使って、人気を維持しないと墓穴掘る。

勝つっていうのは勝敗の話もそうだけど、人としてのなりとかそういうのも見られる世界の人は気をつけないとね。


私はそういうの無理なんで、トリあえず生きるみたいのでいい。


でも、道楽でそのゲームやってるだけの人に同じレベル求めるのは違うでしょうよ。

力説するのは、太ももだの切れ長の瞳だのみたいな絵や音楽やシナリオやゲームの出来とかだけにしときなって話。



世界で戦えるってのは、どんな世界でも温くないから。

戦わない、ぬるま湯で仲良しでやるのも悪く無いと思う。



作家Sが、珍しく真剣な声で私に言った事は今でも覚えてる。


「トリあえず、死にそうな山場を五年かけて越えたら。もっと高い山が後ろに控えていて、それで絶望しながらも十五年かけて乗り越えて、その山頂からもっとヤバい山がその道の先にあるのが見えるってのが〇〇で長い事食ってる奴が戦って先に見る光景さ。そして、死んでない奴だけが歴戦の猛者になる。すなわち、人の心がある奴はまだ人の世界に生きてんだよ。人の世界に生きてるやつが、魔物になった人に勝つのは難しい。余程の幸運か、魔物になった奴の油断かぶっ飛んだ才能やコネみたいなバイアスがかかってもやっと勝負は五分位」



「私は、戦わない温さで良いわ。二つ目の山を見て、もう戦う事に懲りたから」


「そうだな、そういうのも一つの考えだと思う」


Sとはいつも、こうした話をする事が多い。



ちなみに、wやkとはトリあえず腐臭漂う系の会話をしているので温度差はー200度~100度位あるかもしれないが。



会話している内容にたいして、レベルを変動させている事が日常になってしまっている。


そうした、会話が無い時は何をしているかといえば。主に音楽を聴いているわけだが、昔の曲なんかは同じ曲で歌い手が違うというカバーも割と多かったので私が所持している盤だけの話になるが許して欲しい。



トリあえず、この生態エッセイはまだ続きます。(`・ω・´)ゞ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る