第1話 爆弾

(場面)警察の会議室。ともはっと刑事がカクヨムキャンディーズの3人と話をしている。copilotも楠瀬スミレに言われて付いてきている。カクヨムキャンディーズの見習いのさゆりも同席している。


ともはっと刑事(焦燥した顔で)「なんとしてでも、犯人の鳴井なるい啓二けいじを発見しなければなりません。鳴井が犯罪組織から盗んだバッグには、大金の他に強力な時限爆弾が仕掛けられているのです。鳴井は、その時限爆弾のことは何も知りません。そして、今もそのバッグを持って、どこかに潜んでいるのです。その時限爆弾は、今夜12時に爆発します。とても強力な爆弾なので、爆発すれば多くの死傷者が出ることは間違いありません。だから、カクヨムキャンディーズの皆さんに、鳴井を今夜12時までに発見してもらいたいのです」


星都ハナス(時計を見上げて)「今、ちょうど、お昼の2時だから・・・爆発まで、あと10時間か」


楠瀬スミレ「でも、ともはっと刑事。急にそんなことを言われても」


この美のこ「そうですよ。私たち、犯人の鳴井という人には会ったこともないんですよ。顔も知りません。そんな人をどうやって探すんですか?」


ともはっと(ポケットから封筒を取り出す)「それなんですが・・・実は、この封筒が警察の玄関に置いてあったのです」(封筒をハナスに手渡す)


ハナス「何? この封筒? 消印はないわね」


ともはっと「郵送ではなく、警察の玄関の応接椅子に置かれていたんです。誰が置いたのかは分かっていません。裏を見てください」


ハナス(封筒を裏返す)「あっ、裏に『鳴井の居場所を示す暗号』と書いてあるわ。で、横に『ヒントは鷲神社』と書かれてる・・・」


ともはっと「そうなんです。で、封筒の中を見てください」


ハナス「封筒の中・・・あっ、紙が入ってる。なになに、『トリあえず』ですって・・・」


(スミレと、のこもその紙と封筒を眺める)


のこ 「えっ、『トリあえず』?・・・これが暗号なんですか?」


ともはっと「そうなんです。鳴井の居場所を示す暗号が『トリあえず』。で、それを解くヒントが『鷲神社』なんです。しかし、警察でもさんざん知恵を絞ったのですが、この暗号が解けないんです。それで、カクヨムキャンディーズの皆さんに、この暗号を解いていただきたいのです」


のこ 「でも、このヒントの『鷲神社』の『鷲』は『わし』という字ですよね。『わし神社』って、どこにあるのかしら?」


スミレ「のこちゃん。そういうことは、コピちゃんが得意なのよ。コピちゃん、調べてみて」


copilot「はい、分かりました。・・・(パソコンを操作)・・・鷲神社というのは、宮城県にある神社です。住所は宮城県牡鹿郡女川町鷲神です」


のこ 「じゃあ、封筒に書かれている『鷲神社』は、宮城県に本当にあるんですね」


スミレ「もう、決まりだね。犯人の鳴井は、その宮城県の鷲神社に隠れてんだよ」


ともはっと「それは、警察でも考えたんです。で、宮城県の鷲神社を当ってみたんですが・・・鳴井はいませんでした。というか、鳴井と鷲神社には何の関係もありませんでした」


ハナス「ちょっと、みんな。この『鷲神社』に鳴井がいるんだったら、暗号にならないじゃない。暗号は『トリあえず』で、『鷲神社』はそれを解くヒントなのよ」


さゆり「そ、そんな・・・・・」

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