第2話 はい、今日は暇なのでスーパーで爆買いします。
朝早くに起き、飼い犬のステーキに餌をやる。そしてまた寝る。
目を開けると、太陽の光が眩しかった。
にしても暑い。地球温暖化やら地球沸騰化やら知らないが、エアコンをつけなければ。
そう思い、リモコンを手にする為にベッドの横にある棚に手を伸ばす。
そこで間違えて目覚まし時計を掴んでしまった。今はこれじゃない。そのままクーラーをつけた。
そういえば、今何時だろう。時計を見る。短針が差しているのは10の数字。
ああ、10時か。じゅうjえっ!?10時!?10時って、昨日のラッキーナンバーじゃん!
昨日10時に起きたかった!
というかなぜだ!目覚まし時計はちゃんとセットして、6時に起きて。そして、、、どうしたんだっけ?
まあ、どうせ間に合わない。間に合わないなら急ぎようもない。
そのままゆっくりと1階へ降りて行き、そのまま朝食のハンバーガーとトマトの糠漬けを食べる。
私の横にステーキが来た。ステーキは随分と私になついている。
以前、私が家の中の電子機器を壊しまくってしまったときも、止めてくれたのはステーキだった。
ステーキは優秀な犬だ。
そのまま朝食を済ませ、顔を洗い、逆立ちをしながら着替え、家を出た。
学校に着くと、校門が閉まっていた。
まえの様に校長に怒鳴られたくは無いので、以前たまたま見つけた裏ルートを使って中に入る。
それは、給食室の扉だ。給食室には、給食センターのトラックから給食を取り出すために外から入れる扉が備え付けられている。
その扉を通り、廊下を歩いていると、先に歩いてる人を見かけた。
よく見たらちょう先輩だ。私と同じく寝坊したのだろうか。
「あのちょう先輩?」
声をかけると、ちょう先輩が振り向いた。
「ああ、ここちゃん。おはよー」
今日も相変わらず、ちょう先輩は柔らかな物腰だ。でも眠そうだ。
「今日は速く起きれたんだよ。いつもは12時くらいに起きてるんだけどねー」
え!?ちょう先輩って、遅刻常習犯だったのですか。遅刻常習犯の私よりも上級者だ。見習いたく無い。
そのままちょう先輩とは別れ、担任に怒られてから授業を受けた。
私は授業中眠っていた。
放課後になり、ベジーさんに手を引かれて生徒会室にやってきた。
「はい。全員揃ったね!早速、今日は暇なのでスーパーで爆買いします!因みに、スーパーはこの近くのイトーヨーカ堂です!」
今日は、イトーヨーカ堂に爆買いしに行くらしい。
「ベジーさん。でも、私たち中学生ですよ?お金もそんなにありません。」
そう、私たちは中学生だ。お小遣いも先日、新しく冷蔵庫(自分用)を買ったせいでもう数万円しかない。
因みに、新しい冷蔵庫は3台目だ。
「大丈夫だよ!ここちゃん!私の奢りだから!」
ベジーさんは意気揚々と言ったが、ベジーさんにそんな金があるはずがない。だって金遣い荒そうだし。
「大丈夫だよーここちゃん。ベジーちゃんはお金持ちだから。」
ちょう先輩がこっそり教えてくる。そうなのか、!ならば大丈夫なのだろう。
「じゃあ早速、おもしろ同好会の活動ってことで!しゅっぱーつ!!」
と、スーパーについたはいいが。何を買おうか。
悩んでいる隙に、ベジーさんは高級肉やお菓子をカート3個分溜め込んでいる。
ちょう先輩は基本的に、アイスや文房具を買っている。
ならば私も、欲に正直になろう。
そう思い、カートにじゃんじゃんジュースとお菓子、おもちゃにアイスとスイーツ類、そして菓子パンやヨーグルトなどを入れていく。
気づけばカート5個分ほどになっていたが、私とちょう先輩、そしてベジーさんの分の買い物をなんの躊躇いもなくベジーさんは一括で買った。
見たことのない、高級感漂うカードを使っていたが、あれはなんだったのだろう。
買ったものも、全てベジーさんの家の人が生徒会室まで運んでくれた。
「ちょう先輩。ベジーさんって、生徒会長になれたの、こねとか、、、?」
そうだ。ずっと疑問に思っていた。こんなアホヅラかました2年生が、誰からも信用されていそうなちょう先輩を越して、生徒会長になれたのか。
「さあねー。でも、ベジーちゃんって、成績も文句なしに凄いんだよ。僕がわからない問題もささっと解けちゃうし。」
え!?あのアホ馬鹿全開のベジーさんが!?そんなはずない、、、
そんな話をちょう先輩としていると、ベジーさんが駐車場のど真ん中でブレイクダンスをしているのが見えた。
それをちょう先輩が慌てて止めにいく。
、、、やっぱり、コネでなったんじゃね?この先輩。
そう思った。そしてその日は、生徒会長がブレイクダンスをして、止まらなくなった為、お開きになった。
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