第38話

第21部

大激戦その③ 主導権とは 先手必勝 本物の交渉の達人登場 一矢報いて 只じゃ転ばない男 戦略駆け引き 交渉と攻略法 参謀と副長 軍師達の闘い 緊張と緩和 喧嘩の後始末術 【武田信玄】也 この世の表裏社会とは


再び44年前 1980年4月8日(火曜日)


周囲へと合わせた、その場の話の内容と。

会話のペース配分。

そしてその自分の話へ、周りを巻き込んで行く。

知略・戦略へと長けた者が。

特にその極めて高い能力を発揮する場所は、「Negoshiēshon.」(ネゴシエーション)。

つまりは交渉の場、交渉の達人って。

んな野郎達な訳だ。


想った通りにその交渉の達人の2人が、俺の元を訪れて。

「チョット待ってくれ…」と。

要は話が在ると、そう切り出して来た訳だ。


(不良I)「先ず自己紹介からし様…俺は○○連合の…本田ってんだっ…んでコイツは…」。


(○○連合の不良J)「同じく○○連合の…村上…宜しくなっ…」。


コレも又想った通りに、初めに俺に話し掛けて来たコイツ。

「本田」ってヤツが恐らくは、【参謀】で。

もう一人の、今遅れて自己紹介をした。

【村上】ってのがその下へ着く、【軍師副長】って処だろうなっ。

しかしまあこの期に及んで、俺の喧嘩を割り。

一端それを止めて、全く仲裁等もせずに。

自己紹介とは又…???

相~当~に洒落た連中を、送り込んで来たモンだ。


俺はこの2人の背後、その更に上に。

入学式から2日目の今日、今に到る迄の間。

俺の行動やその考えを、一部始終監視し。

集まったその情報から更に、知略を屈指し。

攻略と戦術を練り上げている。

練り上げたその深い知略からの戦略で、作戦の指示を出している。

更成る戦略家が、この背後へ居る筈だと言う事を。

この時既に悟っても居た。


(俺)「おうっ…今喧嘩の最中で…俺達は漸く…勝負し様って処なんだぜっ…そもそもこの喧嘩を売って来たのもコイツ自身で…そのコイツが何時迄経っても…その当人同士の喧嘩へは…顔も出さねえし…出ても来やしねえから…俺は苛ついてた訳だがっ…それが今やっと…遣ろうじゃねかってその時に…今お前等が此所へ入って来るその余地は…全くねえぞっ…又昨日見てえにコイツは喧嘩もしねえで…全く関係のねえ…違った連中達を…俺は相手にする気もねえし…んでお前しかも職員室迄呼ばれて…怒られんのは俺の方じゃ…そもそもそれじゃ~…馬鹿に付き合わされてる…馬鹿見てえじゃねえかよっ…???んなのは此方と…真っ平御免なんだわ…第一俺はそんな何も関係のねえ連中達と…喧嘩してる程に…暇じゃねえてんだっ…俺の大切な思春期…青春のその時間なんだぞっ…今はっ…」。


(大笑い)


(本田)「おいっ龍神…お前ヤッパリ…かなりの切れ者だなっ…お陰で今…笑わされちまったわっ…想ってた通りだ…こんな状況下で…しかも頓着の効いた…巫山戯(おちゃらけ)た会話も…出来るってんだからなっ…期待した通りだ…俺は何よりも先ず…只お前と話して見たかった…それからまあ…筋もそれで通ってるし…お前の気持ちももう…もう充分に解るわ…でも其処を何とか…俺達はこうして…しかも2人で…話を聞いて貰おうと…態々時間迄作って…こうしてお前に…頼みに迄来てんだぜっ…先ずは話だけでも…取り敢えずはよお…聞いてくんねえかなっ…???」。


こうして誉められて認められ、更には下手に出られて頼まれると。

不良ってのは妙に、そして又変に。

正直で律儀な処が在って。

決してそれを無視する事が、出来はしねえ。

そう言った自分の眷属達の、その特性や特徴を。

コイツは既に見抜いてもいる。

それでも凡そこの2人の、その性格や。

その性質を俺も既に、見抜いて居たってんで。

そんなにゃ~俺も、流石に驚きはしなかったが。


しかし此所迄丁寧に、それも下手に出て来やがるとは…???

朝俺が中学の同級生達へと伝えた、その話が既に。

どうやらこの連中達へは、もう伝わっている様だ。

まあ態と伝えたんだ、先手を打ってコイツ等を。

俺が振り回す、その主導権を取る為にだ。

闘いの情報戦略ってのは、こうしてするモノなんだぜっ。

つまり俺は俺の情報を態と、コイツ等のその情報窓口で在る。

俺の幼馴染み達。

小中学校の同級生達へと、話し流したって訳だ。


例え抱え込まれちゃ居なくとも、本来で在るのならば先ず。

向こうへ流す、つまりは俺の側から漏らすその話も。

俺へ一端、話を通して措いて。

それから行くってのが、筋ってモンなんだが。

「今から伝えに行く…」と。

まあ全てを上手く熟せるヤツってのも、居る訳がねえんで。

在る程度の問題発生へは、俺も眼を瞑ってるが。

しかしまあこうした、情に流される処が。

又俺のその一つの、難点なんだが。


俺はこの時既に、この同じ高校へ入学をした。

自分の小・中学校の、その同級生達が。

俺の側ではない、○○連合の側へ。

寝返って居る事を、既に悟って居た。

だからこそ自分の情報を敢えて、その2人へと流したのだ。

まだ顔を見せる事のない、○○連合のその番格を。

引き摺り出すその為にだ。

そしてこの時更に、俺は自分の同級生達と。

この○○連合連中達へ、何処か全く同じその臭いを。

強く感じても居た。

幼少期から俺の周囲へと居た、在日渡来外国人達と。

全く同じ、その臭いをだ。


まあ俺の同級生、この2人の内で1人は中国人で在り。

もう1人は、南北【朝鮮半島】の何れか。

朝鮮人では在ったが。

通常主にそれは、韓国人達で在り。

何処か我々、古来よりこの国へと居る。

オリジナルの日本人達とは。

全くその価値観や流儀が、違っているその事をだ。

それは戦後この国へと入り込んだ、外来渡来の韓国人達で在り。


この国【日本】はその頂点から末端へ至る迄、そして表社会と裏社会のその全てで。

主なるその主導権を持って居るのが【韓国】と、その背後へと居る。

【アメリカDS】。

そしてこの【アメリカDS】達と組んだ、【中国共産党】なので在る。

更には此処へ、嘗ての【中華民国】。

【台湾】迄もが絡んで居て。

この内で2国の、【韓国】と【台湾】が主に。

ヤクザから暴力団、そして【右翼】と【左翼】と【的屋】の。

その組織を、牛耳っても居る。

この○○連合の連中ってのが、この内の主に韓国人達だろう。


(俺)「ヨシ~ッ解ったっ…聞いて遣る…おいっ…その代わりにお前…一端どっか行ってろよっ…」。


(○○連合の・斎藤と呼ばれた馬鹿)「"何この野郎~っ"…」。


(俺)「何この野郎も何も…お前の仲間の友達が…まあ幼馴染みか…???こうして態々…俺に頭を下げての頼み事を…話を聞いてくれって…そう言って来たんじゃねえのかっ…んで俺は嫌だってそう言わねえで…んじゃ聞いて遣ろうかって…そうそれに応えてんだっ…それをお前…顔を見てるだけでも頭に来るお前が…しかも側に居て…???しかも其所で邪魔をしてるんじゃ…当然俺も真面に…話を聞けねえし…全く話が前に…進まなく成っちゃうだろうが…だからとっとと一端…どっかへ消えてろってんだよっ…おいっ…解ったかこの野郎~っ…」。


(一同爆笑)


○○連合の馬鹿【斎藤】は、自分の仲間達迄もが笑い出した。

俺の話とその口調に、もう眼を丸くして居る。(笑)


(村上)「おいっ斎籐…今俺達の方が此所へ来て…態々コイツへ…頼み事に来てんだっ…此所は俺達のその顔を立てて…暫く他所へ行っててくれ…話は直ぐに終わるから…」。


(斎籐と呼ばれた○○連合の馬鹿)「……………」。


斎籐と呼ばれた○○連合の馬鹿は、何だか妙にそして素直に。

直ぐに連中の言う事を聞いた。

その場から自分の上着だけを持って、さっさと消えた位だ。

俺はこの様子を見て、この組織のその大きさと。

その規模や。

緻密な迄のその構成内容を、この時既に確信し。

見抜いても居た。


相当に大きく、そして統制も取れて居て。

更にシッカリとした組織、そんなグループの筈だ。

グループならばそのネットワークを、東京都内の全域。

或いは近郊他県へも、広げて居て。

ヤクザと呼ばれる程には未だ、未だ未熟。

成長はして居ないのかも知れないが。

所謂学生達。

大学や高校へは勿論、恐らくその手は。

中学校迄にも伸びている。

そんな最新鋭の、不良グループの筈だ。


しかしその全貌や、得たいの知れないその様子が。

逆に反って、薄ら寒くも想えた。

在日外来人、それも極東亜細亜の。

資金提供源は、ほぼその辺りだろう。

こうして知略と戦略へも長けた、

昔の中国で言やあ~。

まあ参謀や軍師達も、居る程な訳なのだからだ。

この先俺が一体何処迄…???

それに抗えるのかと…???

些か不安にも成ったモノだ。


(俺)「あっ…行っちゃったよっ…」。


(爆笑)


(俺)「んだあの馬鹿…又少々此処でもゴネルのかと想ったわっ…ゴネりゃいよいよ俺と…直接…遣るしかねえんだし…期待してたのによ~お~っ…とっとと居なく成っちめえやんのっ…???相変わらず肩透かしな…もうどうしょうもねえ野郎だなっ…あの馬鹿野郎はっ…」。


(大笑い)


(俺)「処で話ってなんだ…???」。


さあいよいよ、態々此処へ来た。

2人のその1つ目の交渉は成立をした。

ってかその前に、この俺のクラス全体。

まあこの時に居たのは、それでも20人弱だったが。

それでもその公の場で、俺は自分の最も得意な討論で。

馬鹿なヤツへ、【斎藤】へ恥を掻かせた訳だ。

つまりはもう充分な程迄に。

俺の反撃と復讐は、完了をしている。

まあそう言った意味でも俺は、この場の駆け引きで。

再び又自分の勝ちを、納めたって訳だ。


そして【Negoshiēshon】(ネゴシエーション)、いよいよこの後は。

更なる交渉遂行の、その場面だ。

俺に話を持って来た、2人のその表情が。

一変をした。

集中力を高める為の、その眼付きが。

連中の眼光をもうギラギラと、光らせ強めても居る。

つまりは肝心なその話を俺に振り、それを押し通す。

その成果を狙っている。

そんな自らのの想いを、それ等の全てを。

その眼が物語っている。

一体どっから何をどう切り出すのか…???

こりゃ見物だ。


(本田)「おうっ…んじゃ~早速先ずは…俺達の話を…聞いて貰おうか…???」。


(俺)「んん…ああっ…まあじゃ取り敢えず…言って見ろよっ…聞いて遣るわっ…」。


こうした話し合いでの揉め事の場合、主導権ってのは先手って事だ。

先手を取って先手先手と、此方からそれを仕掛ける。

煽りながらも、相手よ怒りを誘発し。

自分はドンドン先を読んで、冷静に成る。

態度では決して、相手の下へは成らずに。

此方が要望へ答えて遣っているのだと、自分の発する一言一言へ。

それを釘を刺す様に伝える。

そうされてるとなんだか、本当に自分達の方が。

お願いに来ているのだと、その意識が高まる訳だ。

高まったそんな意識の中では、逆に俺の優位へと立つのは。

極めて難しくも成る。


著者・龍神 武明

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