第22話

「研究室って何時来ても薬品の匂いがするよね〜」

頬杖をつきながら部屋を見渡す。清潔感のある白い壁、ダンボール等が置かれた陳列棚。机の上には設計図、バインダーに挟まれた報告書、組み立て途中の武器等が鎮座している。今作っているのは試作品らしい。

そして目の前にはソラ。

「何でいるの?」

「前にライフル壊して仕事増やしちゃったから、、、労いのドーナツ」

包み紙に包まれた数個のドーナツを机の上に置く。

「おー!夜食にしてみんなで食べるよ!」

あ、今日も徹夜なんだ。大変だ、、、。

「もう夜だね、今日は誰が向かうの?」チラリと窓の外を見て、ソラが思い出したように言った。

「今日はオリオンとハヤトだったよ」

「特戦員の二人が同時にってことは強敵なんだようね」

「うん。アサヒが言うには前回より、リピットの活動範囲が広いんだって〜」

「へ〜、、、送り出してあげよう」

名案だと言うようにソラは研究室を出て行った。慌てて私も追いかける。

「ソラ、待って!」

外には丁度、護送車に乗り込む寸前だった二人がいた。

「あれ?ソラとルナじゃん。どうしたの?」不思議そうにハヤトが聞く。

「お見送り〜」

そう答えると続けるようにソラが言った。

「余裕ぶっこいて死ぬなよ〜」

「大丈夫、僕強いから」ハヤトは笑いながらそう言った。オリオンは隣で呆れている。

「悪いな。ハヤト、もう行くぞ」

「りょうかーい」

二人は護送車に乗り込み、任務に向かって行った。

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