第8話 最後のいいつけ
―――――――――1ヶ月後。
「涼太。買い物行くけど居る?一緒に行く?」
「居る。」
「じゃあ行ってくるね。」
「瑠花。」
「うん?」
「ありがとう。」
「いいえ。当たり前のことだから。」
―――――――――15分後。
「涼太…あんた…。」
瑠花は、母の遺影の前で大量の薬のカラが散らかして眠る僕を見つけた。
すぐに救急車を呼んで病院へ。
幸い、命に別状はなかったが限界だった。
母は、3日前に自死した。
「瑠花、涼太をおねがい。」とメモを残して僕と同じ事をした。
目を覚ますと、瑠花が泣いていた。
僕は重い手を動かして、瑠花の手を握った。
「瑠…花…」
「なに…?」
「母ちゃんに…会った…」
「なんか言ってた?」
「瑠花を…離すなって…泣かすなって…ごめん。」
――――――――――――――――――。
数日後、瑠花の家に戻った。
「瑠花。」
「うん?」
僕はソファーに座る瑠花の隣に座って手を握った。
「俺ね、ずっとさ、瑠花が好きだった。こっちに来た時から。けど、言わなかった。言ったらそばに居てくれなくなるかもって怖かったから。」
瑠花は静かに僕を見て
「知ってた。」と答えた。
「やっぱり知ってたんだ。」
「言わなくてもいいと思ってた。あんたが私に頼ってくるって事は必要だからなんだろうなって思ったし、手を出されてないのも適当じゃないからだろうなって思ってた。」
「そう。やるのは簡単だから。」
「あたしもそう思ってた。」
「ごめんな。めんどくさいことさせて。」
「本当に。もうしないで。」
「うん。ごめん。」
「…瑠花泣かせるなって母ちゃんに言われたから。」
「ちゃんと躾られたわけだ。」
「うん。」
僕が瑠花の目をじっと見ると、瑠花は僕の上に乗った。
「欲しがり。」
「…いっぱいして欲しい。」
「…後ろもしてあげよっか?」
「…戻れなくなる。」
「沼らせてあげる。」
「あぁ…動くな。」
「擦れちゃうね…。」
「瑠花…ダメ…」
「可愛い…。」
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