みんなの作品集
①『幽霊の心は生きてる。』六色だけの虹 著(ブランコ)
俺は時々心の声が聞こえることがある。人間はもちろん、知性の持った動物も声が聞こえる時がある。全くもって関係ないが、今日は俺の好きなゲームの続編が発売する日だ。ゲームを買うために家具や飾り物には手を出していないので、俺の部屋はかなり地味だ。まあ、そんなことはどうでもいい。今日はいちはやくゲームを買うために朝5時に家を出る事にした。幸いまだ先客はおらず一番早く買うことができた。「お会計は六千三百円になります」持ってきた財布から五千円札と、千円札二枚を出して払った。まだ朝早いので、少し薄暗く、冷たい風が漂っていた。帰り道の中、ふと見覚えのない公園があった。
「新しい公園か?」だが公園の見た目は古くとても新しいとは言えなかった。でもなにか懐かしい雰囲気を感じた。ただ滑り台とブランコがポツンとあるだけなのに、涙が出る。必死に涙を堪えようとするが、止まらない。「大丈夫?」聴こえたのはまだ成人していないような女性の声だった。「だれだ?」とっさに言葉を発して辺りを見渡す。ブランコにさっき言葉をかけてくれたであろう女の子がいた。「どうして朝早くに公園に?」大人として見過ごせなかった。そして女の子はいろいろと事情を話してくれた。どうやら親と喧嘩をしたらしい。俺から言える事は謝って反省しなさいとしか言えなかったが、それ以外に関しては、話が弾んで打ち解けている感じがした。「もうすぐ6時を過ぎる。俺はそろそろ帰るよ」と言い立ち去ろうとしたが、女の子は寂しそうな顔をしていたので、明日もまた同じ時間に来るよと伝えて家に帰った。家に帰ると早速ゲームをするが、なにか俺も寂しい気がした。今日は少し眠りにつくのに時間がかかった。朝5時の目覚ましが鳴ると、公園へ向かった。今日も女の子はブランコにいた。やはり自分のさみしさをこの女の子が受け止めている感じがした。「どうだった? 親とは仲直りできた?」女の子は「うん」とうなずいた。すこしほっとした。そうだ、今俺はコンビニへとよるついでに、女の子に、なにか好きなものを買ってあげようと、提案したが、女の子は断った。「ごめん、私明日には居ないから、お礼もなにもできないんだ」と答え立ち去ってしまった。それでも明日、俺は行くと決めた。今日はゆっくり眠れた。次の朝また同じ時間に同じ場所へ行ったが、そこは墓場しかなかった。その中にも女の子の名前があった。俺はいったい誰と話していたのか……。調べてみると、そこは昔の大震災で死亡した人たちの墓場だったようだ。なんで……そう思っていると、スマホが急に地震速報を鳴らした。揺れは大きく、とても立てない状態だった。そして……俺は上から剥がれ落ちた建築物に落ち潰され、死んだ――……頭の中に何かが抜け落ちる感覚を覚え、目が覚めた。……俺は時々心の声が聴こえることがある。人間はもちろん、知性の持った動物も声が聴こえる時があ……俺はなにか大切なことを忘れている気がする。
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六色だけの虹
https://kakuyomu.jp/users/IDkangaerunomendoi
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小説に最近、ハマってしまった、中学二年生の俺
まだまだ未熟者だがこれからの未来はどうなるのか?
そうしているうちに
公開プロフィールは終わっていく
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