43話

「レーツェルもう良いか?」


「ええ、どうぞ、終わりましたよ」


『すごいですね、あの大きさの穴をすぐに閉じちゃうなんて』


「自然魔法は有能ですから」


『すごいね』


「よし、じゃあ始めるか、増長、変装終わったし行くぞ」


『早くいきましょう、人化、ッッ、イッタァァァ!!」


「やっぱりどんな種族でも痛いもんなのか?」


「じ、人化できるんですか!?」


『高位の魔物はできるんってさ』


「そういうものなのですか?」


『魔物だしね』


「痛かった!、そういえば私服着てないですね、固形化、ご主人服ください」


「わかったよ、蒼炎のロンスカって、じゃあこれでいいか?、実体化」


 作り出したのはレーツェルと同じ白の半袖と、その上から着る上着だ、色は深い青になっている


『センスあるねぇ~』


「良いですね、ではいきましょう、俊足」


「行ってくるぞ」


「行ってらっしゃいませ、いつお戻りになられますか?」


「王都に行ってくるから、一ヶ月近く帰ってこないぞ」


「わかりました、コーヒーを入れて待っております」


「アイツ痛いのに走るとかアホか?、瞬体」


『ヘイズ、ダイジョブかな~?』


「不安ですね」


『レーツェル〜暇になったしさぁ〜、固形化のやり方教えて〜』


「良いですよ」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ついたなここか?」


「私は登録からですよ?」


 眼の前にあるのはこの街の暗殺者ギルド、めっちゃそういう雰囲気を醸し出してる


「ちょっと見てくるから、大人しくしてろよ魔力開放」


「ご主人のほうが心配ですよ」


「うるせえよ、暗殺者の中だったら結構あるんだぞ俺」


「頼みましたよ〜」


「黙ってろ」


 ・・・・・・・・・・・・


 とか行って入ったけど、流石は王都、強いやつも結構いるな、殺気まで出したらなんか言われそうだし、やめとこ


「スマン、”リーパー”だ、連れを暗殺者にしたい」


「リーパー?、あのリーパーですか?」


「知ってんのか?、てことで、来ていいぞ」


「どうも、よろしくお願いします、私頑張ります」


「とりあえずここにコードネームを書け」


『考えてませんでした、どうしましょ?』


『リューゲでいけ、嘘って意味だ』


『ありがとうございます、ご主人』


「リューゲです、よろしくお願いします」


 結構普通に接してるな、硬すぎだとは思うけど


「元気があるな、こんなに明るい暗殺者は初めて見たな、今すぐ仕事受けるか?」


『受けます?』


『暗殺は初めてだろ?受けとけ』


「受けます、暗殺は初めてなので頑張ります」


「俺が引率に行くから、後片付けは任せとけ」


 こいつ絶対に周りを火の海にしてから帰りそうだしな


「これと、これを受けてくれ、重要人物だ、よろしくな、転送」


「行くか、範囲転移」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


『ここですか?』


『普通の家だな、じゃあ頑張れよ』


「行ってきますご主人、俊足」


 あいつ大丈夫かな、消化の準備しとこ


 ・・・・・・・・・・・・・・フォティア視点


 アレがターゲットですかね?、ヒョロそうですがね、そういえば、私のスキルに静かに殺せるスキルってありましたっけ?


「誰だ?」


「もう見つかりましたか!?、えーっとどうしましょう」


「ひょろいからって見くびるなよ、身体強化」


「ちょ、ちょっと待ってくださいっまだスキル決めてないんですよ」


「断る」


 このままじゃどうせ戦闘の音で見つかりますし、もう仕方がないですね


「ご主人!!、すいません!!、煉獄!!!」


 フォティアを中心に青黒い炎が広がり始める


 ・・・・・・・・・ヘイズ視点


「大丈夫かな、殺気は感じるし、気配もゴリゴリに感じるんだけ....どぉ!?」


 殺気の感じるところから凄まじいほどの魔力とともに爆音が鳴る


「やっぱりダメだったか!!!!」


 炎が広がる前に瞬体で爆心地に移動する


「だとしてもよぉ!!、派手な技使いすぎだろ!!」


 水幻獣で水を作り出し、水操作で周囲に広げる


「水流破!!、どんだけ燃やしゃあ気が済むんだよ!!」


 煉獄とかいうスキルだと思うが、本当に煉獄だな!!


「おい、フォティア!!、早く消せ!!」


「消し方わかりません!!」


「クソがぁ!!、こうなったら、寝ちまっても知らねえぞ!!」


「寝てもいいですからなんとかしてくださいい!!」


「っっしゃァぁ!!、増長!!、範囲転移、最大拡張!!」


「そんなのできるんですか!!」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「あ、ありがとうございます、すいません」


「まだ終わってねえよ、転移させたのはまだほんの一部だ、空間転移」


「が、頑張ってください」



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・転移を続けること五回目


「終わったぁぁ」


「すいません」


「一週間ぐらい寝かせてくれ、いい感じにギルドに報告しといてくれ、なんとかしてくれんだろ、寝てるときの体は任せた......ぞ、ZZZzzz」


「わかりました、ふぅ〜、ギルドに報告に行きますか、瞬体」



 あとがき

 火って怖いですね、実際はイグニスで火をまとってからワンパンで良かったんですけどね


 

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