終末世界だけど今日も平和で穏やかにのんびり生活 「終末スロラ」

みーみー

第1話 大穴

ある日、世界は唐突に終りを迎えた、とある核実験が失敗したことにより、人間は絶滅した、一人を残して、生き残ったのは動物は放射線への耐性と適応により、知能が上がり、一部の生き物は急速な進化、繁栄している


「よしっ、これでとりあえずは良いかな」


 男は手帳を閉じるとペンをしまい、歩き始めた


「ガンマ線探知」


 ガンマ線探知は、空気に漂うガンマ線を利用して周囲の状況を確認できる


「こんなところに山なんてあったけな?、最近は地殻変動も増えてきたな〜、あっ、山があるってことは湖とか川とか無いかな、久しぶりに魚が食べたいな〜」


 廃れた建物の間を通り抜け、男は歩き出す


「さあ、これからは、仕事もない、虫もいない、うるさい人もいない、でも鳥や自然、きれいな景色はある、最高の終末生活の始まりだ!」


 高らかに叫び、歩き出すと


「アイタッ、居住地は小石が多いんだった、気をつけなきゃな〜」


 でも、山は遠いしな〜、どうしよう?、やっぱり歩くしか無いか


「あっ、飛魚だ、おいで~、あ、そうそう、こういうのも書かなきゃな」


 男は手帳と取り出すとペンで何かを書き始めた


「えーっと、図鑑の、魚で飛魚、見た目はでっかいカジキとトビウオを足した感じ、でも本当に空を飛んでいて、比較的温厚、飛んでいる原理は恐らく核エネルギーがヒレに作用して、ヒレが急速に進化し、ものすごい速度で動かす事飛んでいる、っと」


「クエッ?」


「ああ、ごめんね、じゃあ、今日もよろしくね、あっちだよ、放出」


「クエッ、クエッーーー」


「おお、早い早い、いつもありがとうね、って言ってもまだ一週間も立ってないけど」


 そう、僕がいる場所は日本、”だった場所”、約2週間前、放射線が地球の至る所に発生して、人類は滅びた、一部の生物は放射線に適応し、進化した、この飛魚(僕命名)

 もトビウオが進化したものだろう


「いや~、最初の数日はちょっと悲しかったけど、今思えばなんてこと無いな」


 仕事に行けば上司に怒鳴られ、同僚からいじめられる、家に帰ってもあるのはボロボロのベッドと少しの食べ物だけ


「それに比べてここは良い、食べ物はたくさんあるし、飛魚君みたいな面白い生き物もいる、それに、平和だ!!」


「クエッッーー!?」


 急に立ったためか飛魚がバランスを崩し、地殻変動でできたであろう穴に落ちていく


「うぇ!?、う、うわぁぁぁぁ」


 僕は飛魚に捕まりながらその穴に落ちていった



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「って言う感じでここに来たわけ」


「ミュイッ、ミューイ」


「へぇ~、君も落ちてきたの?」


「ミューン」


「じゃあ僕たち一緒だね、でも、なんとかしてここを出ないとだな〜」


 上を見上げると遥か彼方上空に小さな白い点が見える


「でも、なんであの高さから落ちて無事だったんだろう?」


「クエッ!?」


「ミュイッ!?」


「ああ、紹介するね、この子は飛魚君、僕を乗せてくれたんだ、でも僕のせいで落ちちゃったけど」


「クエッ、クエッー、クアァァッ」


「ごめん、ごめんって、だからちょっ、突かないでよ、くすぐったい」


「クエッ!!、クア?」


「こっちも紹介するね、この子は〜、そう言えばまだ決めてないや」


 見た目はうさぎと子鹿をあわせたみたいな見た目、うさぎのフォルムに小さい鹿の角が生えていて体色とか模様が鹿っぽい


「兎鹿にしよう、兎鹿のミュイちゃんだよ」


「ミュイッ」


「クエッ、クエッ〜」


「なになに、僕も名前がほしい?、わかったよ、飛魚君の名前ね〜」


 じゃあ、某サメ映画とトビウオから取って、ジョーでいこう


「決まったよ、君は今からジョー君だ、よろしくね」


「クエッ、クアッー」


「ミュイ〜」


「よし、じゃあさ、ジョーくん、僕らを乗せて上まで飛べる?」


「クエッ?、クエ〜、クアァ」


「えー、無理っぽい?、そんな事言わずに頑張ってよ〜」


「ミュー、ミュイ」


「そうなの?、じゃあお願い」


 本人?、曰くこの穴の奥に熊がいて、その熊は壁を登れるんだって


「クエッ」


「そうだね、ジョー君はここで羽を休めといて、僕らで行ってくる、行くよ、ミュイちゃん」


「ミュイミューイ」


「クエッー」


「よし、洞窟の奥へ、しゅっぱーつ」


「ミュイ」


「ん?、そういう雰囲気じゃない?、こういうのは気分なんだよ」


「ミュ〜」


「はいはい、わかったから、で、どれぐらいかかるの、その熊のところまで」


「ミュー?」


「そっか、時間とかわからないよね、じゃあ目印を言って」


「ミュイ」


「おっきな光る岩?、わかった、そこまで真っ直ぐでいいんだよね?」


「ミュー、ミュイ」


「ありがとう、ほら、乗って」


「ミュイ」


 ミュイちゃんを肩に乗せる、黄色かったらもう某なんとかモンスターと一緒だな


「ミュイ、ミュー、ミューン」


「ちょっ、角刺さるって、痛い痛い」




 あとがき

 2作目?ですね、この終末スロラは超絶不定期なのでそこを忘れずにお願いします













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