●25 ストレイ・カンファレンス 2
#Poseidon 4『言うても導入したんは大分前やけどな? もう何回目ぐらいやったっけ? 〝勇者〟一行が〝魔王〟と戦って、命を失う代わりに封印したんって』
#Atena 1『もう数え切れないぐらいっすねー。千年とか万年単位でやってるっすから』
#Ouranos 5『僕はその頃からいるけどねぇ、でも、よその
#Hephaistos3『ええ、その〝勇者システム〟のおかげで我らが
#Atena 1『あれすごかったすよねー。理論上どうやっても〝魔王ユニット〟は殺せないようにしてあったはずなのに、どんな裏技使ったのかマジ殺しちゃったすから。これだから人間ってのは可能性の
#Hephaistos3『何を悠長なことを
#Ouranos 5『そうは言うけどねぇ、ヘパ君。実際にはユーザーからの反応は上々じゃないか。それの一体どこが問題なんだい?』
#Hephaistos3『百歩譲って、これが我々の
#Demeter 2『ですが?』
#Hephaistos3『皆様もお気付きのはず! あの〝勇者アルサル〟を始めとした〝英雄ユニット〟の持つ
#Poseidon 4『おーおー、よう
#Demeter 2『情報存在ですからね、私達は。アストラル体に健康の概念なんかありませんし』
#Hephaistos3『いいですか!?
#Atena 1『あーでもですよ、ヘパさーん? それって証拠とかありましたっけ? 一応、当時もそれなりに調査はしたはずっすよね? でも何も決定的なログが見つかってないから、現状放置されてるんじゃないっすかー?』
#Ouranos 5『そういえばそうだったねぇ。確か、あの時のログ調査の担当もヘパ君だった気がするんだけど、どうだったかな?』
#Hephaistos3『ぐっ……ええ、その通りですよ、ウラノス部長。その通りですとも! この私、ヘパイストスが調査いたしました! そして――何の成果も得られなかったのです!』
#Poseidon 4『なに情けないことを堂々と言っとんねんお前は。
#Demeter 2『すごいですよね、ヘパイストスさん。そんな状態なのに
#Hephaistos3『ではデメテル女史! 逆に聞きますが、私の
#Atena 1『はいはい、落ち着くっすよーヘパさん。んで? つまるところヘパさんが無茶しやがった目的は、現行の〝英雄ユニット〟を
#Hephaistos3『……ええ、アテナ女史。
#Ouranos 5『まぁまぁ、アテナ君の言う通り少し落ち着こうか、ヘパ君。しかしねぇ、いくら私達が
#Hephaistos3『しかしウラノス部長! あの四体の〝英雄ユニット〟は明らかに尋常ではない改造がされていますよ!? 見たでしょう、あの戦いを! 明らかな【チート行為】ですよ!? おそらく、いえ、間違いなく寿命に関するパラメータも
#Poseidon 4『せやから落ち着けっちゅうに。お前な、もし仮に
#Hephaistos3『何を
#Demeter 2『なるほど。その結果ヘパイストスさんは
#Hephaistos3『目には目を! 歯には歯を! チート行為を
#Atena 1『うっわー、開き直ったっすよこの人。いやマジない。ホントない。引くわー』
#Ouranos 5『うーん……まぁ、うん、ひとまずヘパ君の言い分はわかったよ。はっきり言うと、君のやったことはいくつもの規約や法に違反していて、まったく弁解の余地もないものなんだけど……その強い気持ちだけはよくわかった。もちろん悪気がないこともね』
#Hephaistos3『おお……! わかってくださいますか、ウラノス部長……!』
#Poseidon 4『いや感動しとる場合か。これ有罪判決やぞ。間違いなくお前のクビが飛ぶやつやで。ちゃんとわかっとるんか?』
#Hephaistos3『ぐっ……!』
#Demeter 2『とはいえ、実際はどんな処分になるんでしょうか? 先程も言いましたが、あれだけ好き勝手やったことのあるゼウス
#Atena 1『うっわぁ……ないわー、うちの
#Ouranos 5『デメテル君……君はヘパ君の敵なのか味方なのかどっちなんだい……? というか必要だったかな、今の
#Poseidon 4『
#Ouranos 5『ま、まぁ、確かに難しい問題ではあるんだけどねぇ……うん、ヘパ君の気持ちはわかったけれども、さりとて
#Atena 1『えー、マジっすか? ここまでやってもクビにならないなんて、うちの
#Poseidon 4『やめとかんかい。余計ややこしくなるやろが。ちょっとは空気読めや』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます