第9話 2日目 私たちって!
お昼過ぎた頃、らるはメイドの過半数に声を掛け休憩を設けた。そして、3階の1部屋が彼女たちの休憩室に充てられた。メイド達は、お喋りをする余裕もなく皆一様に電源をスリープモードに切り替え簡易ベットに横たう。
残ったメイド達は、地下の各指定の部屋へ行くようにと指示があった。
そして、アンナたちがいない間にメインイベント前半が行われようとしていた。
「皆さま、いよいよ待ちに待ったイベントが始まります。彼女たちも、各部屋に入った所です」らるはマイクを持ち舞台のスクリーンに映るメイド達をみながら
「まあ。皆さまは、お得意様も多数いらっしゃいますので、システムはお分かりだとは思いますが、ざっと内容をご紹介しますね。今日、お買い求めいただいたメイドロボットはご主人様が何をなさっても構いません。昨今、人間同士の殺し合い等がほとんど0に近いのも、偏にこういう場があるゆえだと思っております。ただ今期の大統領の決めた法案は、ロボットにも厳しくなっており我々の残虐的な趣向が満たされなくて困っております。非合法ではあるものの、今日は羽目を外して大いに楽しんで頂きたい」と、いつもより真面目な面持ちで話す。
「今までに、私どもの家で気にいったメイドは見つかりましたでしょうか?さあ、各部屋の番号のメイドがオークションの対象になります。まず101から行きます」という声と同時に大スクリーンには、メイドーシグナの顔や全身が写し出された。それとともに、七頭身モデルタイプのAIロボット.編み込んだ白の帽子をいつも被っていること、その帽子の中は壊れた頭部が見えていた。説明とともに、その箇所がアップで写っている。それに、いささか興奮して何人かが数字が書かれた札を選んでいた。
マスクを外したゲスト達は高揚した気持ちが前面にでていた。
「さあ、3万から行きますよ」次々に札が上がる。
「4万ですね。あっと、後方に10万! はい、他にはいないようなので、10万でお決まりですね」
と、次々にメイドの値段が決まり今日のご主人様が決まっていく。最後の105も、20万で取引完了となった。
「前半部は、これで取引成立となります。では、メイドがお決まりの皆さまは、エレベーターにてご案内します。他の皆さまも巨大スクリーンにて、一体感を味わって頂けますので最後までおつきあいくださいませ」らるは、いつもの抜け目のない漫勉な笑顔をみせていた。
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